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「羽生善治会長、藤井聡太名人竜王」直筆免状を妻が欲しがってる…“七冠ブーム”に観る将マンガ家ビックリ「藤井先生を追い詰めた村田システムも!」 

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千田純生

千田純生JUNSEI CHIDA

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photograph byJunsei Chida/Keiji Ishikawa,Hideki Sugiyama(Photograph)

posted2023/07/01 06:00

「羽生善治会長、藤井聡太名人竜王」直筆免状を妻が欲しがってる…“七冠ブーム”に観る将マンガ家ビックリ「藤井先生を追い詰めた村田システムも!」<Number Web> photograph by Junsei Chida/Keiji Ishikawa,Hideki Sugiyama(Photograph)

6月の将棋ハイライト。マンガは関連記事などからご覧になれます!

 棋聖戦は五番勝負。7月3日に静岡県沼津市で開催される第3局で早くもどちらかが「タイトルまであと1勝」という局面になります。防衛もしくは、初挑戦初タイトルへの足固めか……7月初めからいきなり見逃せない対局、必至ですね。

2)藤井七冠の対局…「村田システム」がスゴかった

 6月の藤井七冠の対局は4局(名人戦第5局は除く)でした。これでも少なく見えてしまうのが、普段の藤井七冠のハードスケジュールぶりを物語っていますが……とにかく1局1局の内容が濃かったように映りました。

 特に将棋ファンに鮮烈なインパクトを残したのは、20日に行われた王座戦挑戦者決定トーナメント準々決勝でしょう。藤井七冠の「八冠ロード」が崖っぷちとなる中で「6四銀」からの大逆転劇が話題となりましたが……じーっと対局を見ていた中で心打たれたのが、対局相手である村田顕弘六段の独創的な戦いぶりでした。

 36歳の村田六段は対局前に〈棋士人生をかけて戦います〉と語られたそうですが、その言葉通り「村田システム」と呼ばれる戦法を、藤井七冠用に「新・村田システム」としてバージョンアップ。藤井七冠を中継に表示される評価値的に「残り数%」まで追い込む……という、まさにこれぞマンガのような展開でした。タイトル戦だけでなく、そこに至るまでの戦いでもこんな衝撃的なドラマがあるのだから、忙しかろうが中継にかぶりついてしまいますよね(笑)。

 そして自分の築いたスタイルを信じつつ、安定した成績を残している村田六段でも、タイトル戦の場所にまだたどりつけていない。そんな厳しい側面にも、将棋界の競争のすさまじさを実感しました。

大地七段勝利に師匠ウキウキ、藤井-羽生戦も

 なお前述した棋聖戦では、第1局後に自身初となった海外対局で勝利した翌日、私服姿でベトナム・ダナンを観光する様子がまるで“修学旅行”みたいでほほえましかったです。さらに第2局では藤井棋聖が投了した瞬間、大地七段がもうろうとした感じで一礼をする姿を見て、藤井棋聖に勝利することの難しさを実感すると同時に――師匠の深浦九段はツイッター上で「勝ったの? 勝てたの?」と超ウッキウキだったのもツボに入りました(笑)。

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