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大谷翔平とトラウトの“6年目も変わらない”リスペクト「勉強させられっぱなし」…ツーショットが映ると球場が熱狂する“トラウタニ”の現在
text by
斎藤庸裕Nobuhiro Saito
photograph byGetty Images
posted2023/06/26 17:02
エンゼルスの中心としてチームを牽引する大谷翔平とマイク・トラウト
大谷翔平が語る「トラウトへの変わらないリスペクト」
今ではチーム内も含め、他球団の監督や選手から2番、3番でベストプレーヤーが2人並んでいると評される。昨シーズンの4月下旬、互いに切磋琢磨していることについて、大谷はこう答えた。
「それはないですかね。誰がどう見ても一番はトラウト選手じゃないかなと思うので、僕は引き上げられてって感じですし、実質(自分は)去年しかいいシーズンはないので、それをしっかり続けることに意味があるというか、そこが一番大事かなと思います」
ベスト選手と称されながら、トラウトへの変わらないリスペクトを示した。
なぜ大谷にとってトラウトは「最高のお手本」なのか?
ここまでの成績を振り返ると、大谷は18年にデビューしてから3年間は故障に泣いた。1年目こそ新人王に輝いたが、右肘のリハビリで打者に専念した2年目は本塁打数が減った。3年目は投打でキャリアワースト。4年目から好成績を続けているが、それまでは体の状態も含めて不安定だった。
一方で、トラウトは12年に新人王を獲得して以来、19年まで安定して活躍。17年と21年こそケガで出場数が減り、ここ数年は故障を防ぐため定期的に休養日を設けるようになったが、14年、16年、19年とMVPを獲得した。「MLB最高の野手」と称され、毎年、相手バッテリーから徹底的に研究される中でも、それを上回る結果を残してきた。
大谷にとっては、故障なく安定して結果を残し続けることが、目指すべきことの1つであり、トラウトはまさにそれを実践してきたお手本とも言える。逆にトラウトも二刀流でプレーを続ける大谷に対して「アンビリーバブル。見ていて楽しい」と敬意を払う。