しかし、ELオモニア戦で久保は脱臼で負傷交代してしまう。これでリーガ、ELの3試合の欠場が余儀なくされた。さらにこの過密日程の期間ソシエダは、久保だけでなく、怪我人が続出。まさに緊急事態だった。ローテーションをしようにも適した選手がいない中、選手層の薄さが顕著に現れた。

活躍していたものの、まだ決定機を逃していた

　W杯中断前最後となる第14節セビージャ戦、前節よりベンチへと復帰した久保だったが、この日も大事を取りベンチスタートとなった。しかしカルロス・フェルナンデスの負傷により前半10分からの緊急出場での復帰となった。

　交代に向かう久保の身体にはまだ仰々しいサポーターが巻かれている状態での出場だった。

　試合には勝利し、ソシエダはバルサ、マドリーに次ぐ3位で中断を迎えた。怪我人続出の中で残したこの成績には、久保の大きな貢献があったことは誰もが認めるところだったが、個人成績としては14節終えて2ゴール2アシストと、活躍とともに決定機逸の印象も残すものとなった。

　ここまでのソシエダのベストプレイヤーは、同じく今季加入6ゴールのブライス・メンデスだっただろうか。また度重なった2人のエースの怪我を埋めたセルロートの活躍も大きな要因の一つだった。

　この後、2試合の国王杯の試合が組まれていたが、日本代表に選出された久保は、試合を免除されてカタールW杯出場のため日本代表へ合流したのだった――。＜#2「後半戦編」につづく＞

#2に続く

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