「取りこぼしがあったし、悪いところもあった。それ以上に他大学の勢いを感じた。周囲のレベルが上がっている中、自分たちも意識のレベルを上げて強くなるためには、どうしたらいいのかを考えていかないといけない。こんなもんってやっているうちは現状維持しかできない。チャレンジしていかないとどんどん取り残されていく。個々の危機感のなさが、こうなっているので、意識を変えていかなきゃいけない」

厳しい戦いが続く明治大の山本監督　©Shun Sato

　学生たちは、無表情のまま、心ここにあらずという感じで静まり返っていた。

今のままでは箱根駅伝の予選会も危うい

　明治大伝統の良さは、自主性を重んじるところにある。

　誰かに依存するのではなく、選手がそれぞれ考えて成長していくスタイルなはずだ。だが、目標を立て、自分のやるべきことを把握するなど自己分析が足りなければ甘えが生じ、自分勝手な見方になり、自身のレベルは停滞し、チームは徐々に下降線をたどっていくことになる。

　箱根の結果だけではなく、全日本の予選会敗退は、本当に明治大は強いのか、自分たちは成長しているのか、それを学生の胸に改めて突きつけた。今のままでは箱根駅伝の予選会も危ういだろう。山本監督の指導待ちではなく、学生たちの自発的な奮起こそ、明治大復活の最大のキーになるのではないだろうか。

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