「こんな思いはもうしたくないです」

　上野監督は、そう語った4カ月後の箱根駅伝予選会で6位になり、55年ぶりの箱根駅伝出場を果たした。今シーズンは箱根駅伝の出場はもちろん、全日本大学駅伝に初出場して結果を残し、箱根のシードを狙っていくことを目標に掲げていた。

昨季、箱根駅伝予選会で予選突破を果たした立教大（一番下中央が上野監督）　©Yuki Suenaga

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プランは、2人組のうち1人が必ず10位以内

　今回、4組目を走ったエースの関口絢太（4年）も「去年のチーム状況を見ると、スタート前から実力が足りなかったというところで（予選敗退が）現実的なところかなと思っていました。今回はスタートに立つ前にしっかりと7番っていうボーダーラインより上で走れる実力があったので、今回の目標は現実的なのかなと思います」と予選突破をチーム全体の明確な目標にしていた。

　その立教のプランは、2人組のうち1人が必ず10位以内に入るというものだった。

　1組目は安藤圭佑（3年）が5位に入り、吉屋佑晟（2年）は20位、2組目は林虎太朗（2年）が12位、忠内侑士（4年）は19位、3組目は馬場賢人（2年）が16位、中盤まで3位で快走した山本羅生（3年）は後半に失速して22位。プラン通りにいかずとも3組終了時点で立教大は、総合6位だった。ただ、8位の神奈川大とはわずか16秒差で、ボーダーラインぎりぎりだった。

　最終組のレース前、エースの関口は上野監督から「自分のレースをすればチームのためになるから」と言われた。本音をいえば総合3位か4位ぐらいで走りたかったが、ボーダーライン上でのレースになったので、「最低限まとめるというのを考えながらレースをしていた」という。結果は関口が19位、國安広人（2年）は28位に終わり、3組目まで12位の東京農大や国士舘大に順位をひっくり返された。

　箱根のシード権を獲るための最初の関門と位置付けた全日本大学駅伝の予選会。あと少し届かなかったが、昨年よりは明らかに戦えるチームになった。来年こそは、の気持ちを上野監督はもちろん、3年生以下の選手は心に刻んだことだろう。

故障、教育実習明けの4年生が好走

　一方、明治大の選手たちは、7位の国士舘大の名前がコールされると、一様にうなだれた。これで15年連続で出場してきた全日本の舞台から明治大は姿を消すことになった。

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