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「オオタニは直感力がある」「愛嬌もね」対戦投手、トラウトら仲間の“大谷翔平の規格外パワー評”「ショウヘイがすごいことをやっても…」
posted2023/06/17 17:02
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Nanae Suzuki
<名言1>
一番大事なことは、まず1球目にストライクを取ることだ。それしかないね。
(マルコ・ゴンザレス/Number1035号 2021年9月9日発売)
◇解説◇
大谷翔平は「Mr.June」なのか……というばかりに、6月に入ってから打ちまくっている。直近の7試合で5本塁打10打点、打率.500と圧倒的な成績を残し、現地時間15日(日本時間16日)のレンジャーズ戦では先発で6回2失点。そして自らを援護する22号を放ち、投手として今季6勝目を手に入れた。
大谷の6月成績がすさまじすぎる
打撃における月間成績を見てみると、その“外れ値”ぶりに驚かされる。
<4月の打撃月間成績>
打率.291 6本塁打17打点5盗塁 OPS.869
<5月の打撃月間成績>
打率.233 7本塁打17打点2盗塁 OPS.820
<6月の打撃月間成績>※現地15日時点
打率.439 9本塁打20打点3盗塁 OPS1.564
4、5月ともに強打者の指標とされる「OPS」で一流選手の証である8割台をマークしていた。しかし6月は驚愕の「1.500」越えとは……。現地時間16日(日本時間17日)のロイヤルズ戦ではホームランこそなかったものの、1安打2四球で3出塁、13試合連続安打をマークした。現時点での22本塁打はホームラン王争いのライバルとなるだろうジャッジ(ヤンキース)と3本差、さらに打率(.301)、打点(54)でも気づけばア・リーグ上位5人に名を連ねる日が増え、OPS(1.002)も「1」越えでトップ。主要打撃部門すべてでこれほどまでの成績を残すのだから、恐るべきプレーヤーである。
「オオタニはとても直感力のある打者」
対戦相手からしてみたらとてつもなく厄介な大谷。ピッチャーからどんな視点で見えているのか。2021年の「Number」の取材に答えてくれたのは、同じア・リーグ西地区に所属するマリナーズで長らくローテの一角を守っているゴンザレスだ。マリナーズで4度2ケタ勝利をマークし、2019年から3シーズン連続で開幕投手を務めたサウスポーだが、そんなゴンザレスも2021年7月9日に大谷から超特大のホームランを浴びたことがある。
「大谷はとても直感力のある打者だ。きっと投手としての経験が打席でも生きているんじゃないかな」
どうしても肉体への負担が高まると見てしまいがちの二刀流だが、その経験値が野球選手・大谷のポテンシャルを引き上げている。ゴンザレスはそう見立てていた。