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“ご意見番”武蔵丸の厳しい意見「最近の大関たちは“大関”の価値を下げているよ」「なぜ照ノ富士は好調な関脇・大栄翔と対戦しなかったの?」

posted2023/05/30 17:12

 
“ご意見番”武蔵丸の厳しい意見「最近の大関たちは“大関”の価値を下げているよ」「なぜ照ノ富士は好調な関脇・大栄翔と対戦しなかったの?」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

夏場所を14勝1敗で制した横綱・照ノ富士。自身8度目の優勝を飾った

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武蔵川光偉

武蔵川光偉Musashigawa Mitsuhide

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 照ノ富士の復活優勝。4場所ぶりに土俵に立って、横綱として場所をしっかり締めたのは偉かったよ。去年の10月に手術をしたとのことだったけど、12月に行われた元横綱・現役横綱の会合「横綱会」には来ていたから、術後、それほど悪くはないのかな? と思っていたんだ。1月の初場所、3月の春場所と休場して、もちろん膝が悪いのは周知の事実で、実のところは本人にしかわからないし、密かに復活に向けて頑張っていたんだろうな。でも、よく見ると体に張りがなくて、ちょっと痩せて見えた。力強さはなかったよね。立ち合いに当たってないんだよ。仕切り線から前に出ていなくて、後ろに下がっている。「相手を受けて、捕まえてからどうにかしよう」という相撲ばかりだった。割(取組)でいえば、好調な関脇の大栄翔と当たってないのは、おかしかったよね。これは審判部が決めることだからしょうがないんだけれど。

相撲界の看板である「大関」の価値を下げている

 霧馬山が大関昇進を確実にしてめでたいんだけれど、内容的には全然よくなかったと思う。もっと前に攻めないと。守りの相撲ではなく攻めの相撲でいかなきゃ。「なんでもできる器用なタイプ」とは言えないんだ。「後ろに下がりながらなんとかしよう」という感じで、僕に言わせれば「逃げ足の早い相撲」なんだよなぁ。

 今回の霧馬山のことはもちろん、来場所は関脇の大栄翔や豊昇龍、若元春も大関取りの場所になると言われている。でも、それを言っているのはNHKのアナウンサーと解説者の舞の海だけなんだよ。芝田山親方(元横綱大乃国)が解説席にいる放送を見たけれど、相撲協会側は何も言及してない。

 僕はたびたび口にしてるつもりだけれど、まず、大関取りの起点は「関脇」じゃないと。小結、ましてや前頭(幕内)が起点ではダメだと思っているんだ。関脇という番付は、この文字だけを見ても「大関の脇にいる、大関の地位をうかがう地位」って意味なんでしょ? 関脇在位3場所で見るのが基本だと思う。もちろん今までの昇進例を見ても、決してこれが基準とならずに、その時その時、時代によって昇進したりーー逆にできなかったことがあったのもわかっているけどね。

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