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W杯ドイツ戦衝撃決勝ゴール、浅野拓磨のその後…ブンデス最終戦で“残留決定”の立役者に、地元ファンは「スピリットがすごい」、本人「危機感持ってやってます」
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph bydpa/JIJI PRESS
posted2023/05/30 11:03
ワールドカップ、ドイツ戦での衝撃的な決勝弾から約半年、一躍ヒーローになった浅野はその後、どのようなシーズンを過ごしたのか
大一番での活躍というとやはり思い出すのが昨年のカタールW杯だ。ドイツ代表相手に世紀のゴールを決めた浅野は間違いなく時の人だった。茫然自失でゴールに転がるボールを眺めるGKマヌエル・ノイアーとCBニコ・シュロッターベックの映像を何度見たことか。結果的にこれがW杯優勝4度を誇るドイツを2大会連続グループリーグ敗退へ追い込む決定的なゴールとなった。
W杯を経て、どんな変化があったのか?
あれから、約半年の時間が過ぎている。1月に再開されたブンデスリーガで浅野はどんな思いで、どんなチャレンジをしてきているのだろう? W杯を経て、自分の中で意識や取り組みにどんな変化があったのだろうか。
浅野「これまで以上の緊張感を持ってやれてるかなと思ってます。間違いなく相手選手やチームに警戒されることが多くなってきてるかなとは感じるので。危機感持ってやってます。まだここで何かを残してる選手じゃない。ワールドカップのことを忘れるぐらいに今の自分にしか集中していないです。このリーグでもっといい選手になるためにやることをやる。もうそれしかないですね、僕の中では」
結果へのこだわりをもちながら、やるべき事に集中して、常に次の試合に向けて100%準備して、100%きっちり表現するために取り組み続ける。もっといい選手になるために。
もっと調子乗ってプレーしたいな。けど…
そういえば、ヘルタ戦後にこんなことも話していた。
浅野「こういうときこそね、もっと調子に乗ってプレーしたいなって自分自身思うんです。けど、そういうタイプの選手じゃないし、なかなか難しい」
そんなことを言いながら、レバークーゼン戦ではポジティブな意味で調子に乗ったプレーができていたのではないだろうか。
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