プロ野球PRESSBACK NUMBER
謎多きバウアー「実際どんな人?」DeNA選手・関係者が明かす“本当の素顔”「むっちゃ考えてる…博士です」「積極的に話す感じではない」
posted2023/05/23 11:00
text by
日比野恭三Kyozo Hibino
photograph by
JIJI PRESS
今シーズンの開幕から約2カ月が過ぎようとしている。その間に大きな注目を集めた選手が横浜DeNAベイスターズのトレバー・バウアー、32歳だ。
好投→連敗…YouTubeも話題に
2020年のサイ・ヤング賞右腕は5月3日の広島戦で初登板し、7回1失点と好投。日本での初勝利を飾ったまではよかったが、同9日の巨人戦では6回7失点(自責6)、同16日の広島戦では2回7失点と派手に打ち込まれた。次回登板に向け、日本球界へのアジャストを求められている。
一方、グラウンド外での話題性も豊富。特に、来日に合わせて開設された自身の“日本版”YouTubeチャンネルはすでに20万人近いチャンネル登録者を集める人気ぶりだ。「野球人生最悪の試合だった」と題された5月21日の動画では、日本の打者からめった打ちされた自身のことを「おれはリーグでいちばん下手くそな投手だ。クソ!」と評する自虐を言い放っており、そうしたユーモアも多くの日本人視聴者を楽しませている。
マウンドで投げる姿やYouTubeの動画内で見せる表情などはファンの間にもある程度は浸透してきたが、それ以外の部分となるといまだにナゾは多い。
バウアーとはいかなる人物なのか。ベイスターズのチーム内でどのような存在なのか。そのあたりを選手や関係者の証言から探ってみることにした。
「問題児」イメージも…バウアーってどんな人?
ある球団関係者は、バウアーの第一印象を次のように表現した。
「全然、普通でした」
そうした感想が出てきたのも、バウアーに“問題児”という印象がつきまとっているせいだ。ドジャースに所属していた21年に女性へのDV疑惑が浮上し、MLBから194試合の出場停止処分を命じられたほか、インディアンスに所属していた16年には、ドローンをいじっていた際にプロペラで指を負傷。リーグ優勝決定シリーズの登板を回避する事態となった。また19年、大量失点を喫して降板を告げられた際に怒りを爆発させ、持っていたボールをバックスクリーンめがけて投げ込んだシーンも有名だ。