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三浦孝太は「瞳孔ガン開きで睨んできた」…“成り上がり男”YA-MANはカズの息子をどう丸裸にしたのか?「もっと温厚かと思ったけど…」
text by
布施鋼治Koji Fuse
photograph byRIZIN FF Susumu Nagao
posted2023/05/10 17:03
5月6日の『RIZIN.42』で拳を交錯させるYA-MAN(左)と三浦孝太。「キングカズの息子」を相手に、YA-MANはMMAデビュー戦をKO勝利で飾った
いい意味でキックボクサーらしくないYA-MANのフィジカルの強さに、三浦は素直に脱帽した。
「タックルを切られて、がぶられたらワキを差して立って、またスタンドでもいいと思っていた。でも潰されたら思ったより自分が動けなかった」
社会奉仕活動にも力を注ぐYA-MAN
MMA仕様に進化した部分もあったが、YA-MANのキャラクターそのものはキック時代と同じだった。入場では15名の美女軍団を引き連れ、ゴージャス感を煽っていた。
「(芦澤竜誠と闘ったときの)東京ドームのときは10人だったので人数は増えました。費用? 言っていいのかどうかわからないけど、150万円くらいかかりました」
試合前には、児童養護施設やシングルマザーの家庭から300名を自腹で招待することも打ち明けていた。こうした社会奉仕活動は今回に限ったことではない。こども食堂に集まった子どもたちにキックボクシングをボランティアで教えることもあれば、決して安くはないファイトマネーの全額を「世界中の子どもたちの目を輝かせる」というスローガンを掲げる団体に寄付したこともある。
「世の中には昔の自分と同じ環境にいたり、いま困っている思いをしている人がたくさんいる。そういう人に自分の試合を見てもらって、何かを感じてもらいたい」
闘いを通して、どんなメッセージが送れるのか。YA-MANが欲しいモノはチャンピオンベルトではない。
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