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2児の母として奮闘中…元アナウンサー広瀬麻知子さんが語る“Jリーガー家族の日常”「夫は試合観戦時、息子の声には気付きますが」
text by
間淳Jun Aida
photograph by本人提供
posted2023/05/05 11:06
仲睦まじい河井陽介選手と広瀬さんと子どもたち(画像は一部加工しています)
夫の移籍に伴い、昨年からは岡山市で暮らしている。広瀬さんの実家は千葉県、河井選手は静岡県。時々、育児の手伝いをしてもらうものの、互いの両親を頼るのは難しい環境にある。アウェイでの試合になれば、週末は1人で2人の子どもと過ごすことになるが、広瀬さんはサッカー選手の妻は恵まれている部分もあると話す。
「サッカー選手は意外と家に居る時間が長いです。平日は練習が終わって、午後2時くらいには帰ってきます。夫は帰宅したら子どもと遊んでいるので、その間に私が家事をします。子どものお風呂も夫が一緒に入ってくれるので、他のお母さんたちより楽をさせてもらっていると思います」
パパっこの長男は一緒にサッカーを見ているけど
河井選手は公園でサッカーをしたり、寝る時に絵本を読んだり、子どもと過ごす時間がリラックスになっているという。子どもたちもパパと過ごす時間が大好き。できるだけ家族一緒に過ごしたい。ただ、サッカー選手の家族が避けて通れない問題がある。移籍による引っ越し。広瀬さんは、こう話す。
「結婚した時に、どこにでもついていく覚悟をしました。でも、子どもが生まれてからは、いつまで現役でいられるか分かりませんが、息子が小学校に入るまでは家族みんなで引っ越そう、小学生になって転校が続くのはかわいそうかなと夫婦で話しています」
パパっこの長男は、すでにサッカーにはまっている。リーグ戦だけでなくルヴァンカップもスポーツ専門の映像配信サービスで視聴し、愛読している選手名鑑はボロボロ。J1、J2の全クラブのロゴとユニホームを覚えているという。パパが他のチームの試合を見ていると、長男も横に座って観戦。ただ、まるで自分がプレーしているかのように試合に入り込んでいるパパに気を使い、そっと離れる時もあると広瀬さんは話す。
「夫は自宅で試合観戦している時、息子の声には気付きますが、私の声は全く届きません。話しかけられる雰囲気でもないです。90分間、試合を見終わると、疲れたと言ってぐったりしています。自分がピッチに立ったら、どこにパスを出すか、どこに走るかなど色々とイメージしているみたいです」
サッカー選手の妻として、2児の母として、家事も育児も奮闘中の広瀬さん。夫が怪我をしないか、移籍で引っ越しを繰り返すのか、他の人にはない心配がある。だが、河井選手と結婚したからこそ経験できる時間に喜びを感じている。