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「セレブレーション中なのにファンが出口に…」オカダ・カズチカを撃破しIWGP戴冠も…新王者SANADAの「新しい景色」はどこにある?

posted2023/04/13 17:01

 
「セレブレーション中なのにファンが出口に…」オカダ・カズチカを撃破しIWGP戴冠も…新王者SANADAの「新しい景色」はどこにある?<Number Web> photograph by Essei Hara

4月8日の両国国技館でオカダ・カズチカを破り、第7代IWGP世界ヘビー級王者となったSANADA。「景色を変える」ための旅路はまだ道半ばだ

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原悦生

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Essei Hara

 4月9日。SANADAに敗れIWGP世界ヘビー級王座を失ったオカダ・カズチカは、Jリーグ・FC東京のゲストとして味の素スタジアムにいた。

 当然ながら、オカダの腰には昨年来場したときのようにIWGPのベルトはない。王座から転落したばかりのオカダだったが、試合開始前には「88番」のユニフォーム姿で東京サポーターの前に立った。

オカダ・カズチカに送られた“優しいブーイング”

「すみません。昨日の試合で負けてしまって」

 スタンドから“優しいブーイング”が送られる。

「チャンピオンとして来ることは叶わなかったですけど、この悔しさをFC東京の選手のみなさんに晴らしていただきたい」

 敗者の立場からでは、ちょっと格好がつかない。離婚した人が結婚式でスピーチをするようなバツの悪さは否めなかったが、オカダはいつも通りレインメーカー・ポーズを決めてファンの声援を受けた。

 前半、先制ゴールを挙げた東京の仲川輝人も、練習したであろうレインメーカー・ポーズのパフォーマンスを見せた。

 ハーフタイムには、オカダはバズーカでサイン入りグッズを客席に打ち込みながらマスコットの東京ドロンパと共に場内を一周した。逆サイドの湘南ベルマーレのサポーターエリアに近づいたオカダは、客席前列にレインメーカーのスカーフを見つけて笑顔になった。そして、ここでもレインメーカー・ポーズをサービスした。

 もちろん、湘南サポーターから返ってきたのはブーイングだったが、オカダは嬉しそうだった。

 サッカーは好試合となり、一時は逆転されたFC東京が2-2の引き分けに持ち込んだ。

 FC東京がオカダの代わりに勝つことはできなかったが、オカダはいい気分転換の一日を過ごすことができただろう。

 新王者のSANADAには「また、やりましょう」と言われたが、オカダはひとまずIWGP戦線から離れることになる。

 アメリカでのタッグマッチや福岡での6人タッグマッチが当面の戦いだ。ちょっとしたシングルマッチ・ブレイクになるのだろうか。

【次ページ】 なぜオカダ対SANADAは「スウィングしなかった」のか?

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