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「“裸でエプロン“はだらしない体じゃダメ!」 山崎颯一郎(24歳)とは何者か? 強靭な美ボディが繰り出す魅惑の160キロ〈侍ジャパンに追加招集〉 

text by

佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2023/03/14 17:01

「“裸でエプロン“はだらしない体じゃダメ!」 山崎颯一郎(24歳)とは何者か? 強靭な美ボディが繰り出す魅惑の160キロ〈侍ジャパンに追加招集〉<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

侍ジャパンに追加招集された山崎颯一郎(24歳)。大きな期待と離脱した栗林の思いを背負って合流する(写真は昨年11月の強化試合)

 2016年、敦賀気比高校からオリックスにドラフト6位で指名された当時の山崎のサイズは、189cm、80kg。長身で手足の長い高校生投手につけられがちな「北陸のダルビッシュ」の異名で注目を集めてはいたが、まだ体の線は細く馬力がなかった。

「プロとしては細身で、体重を増やさなければと思っていたんですけどなかなか増えなくて……」

 きっかけとなったのは、今も右肘の内側に縫い跡が点々と残るトミー・ジョン手術(内側側副じん帯再建術)だ。3年目の19年5月、ファームの試合中に右肘を痛めた。8月にメスを入れ、1年以上の離脱が決定。同年オフには育成選手登録となり、ボールも握れない日々が続いた。

パワーを蓄えて一軍デビュー

 リハビリに費やす時間のなかで、体づくりを一から見直した。下半身のウエートトレーニングを手始めに、動かせるようになった上半身も鍛え出し、同時にタンパク質やアミノ酸といった栄養にも気を配るようになった。20年秋に戦列復帰する頃には、体重を92kgまで増量。体脂肪率は12~13%で入団時とほぼ変わらないまま、強固な筋肉の鎧を纏った。

「体重が増えて球速も上がるようになりました。(復帰した)後からはさらに瞬発系のトレーニングも取り入れたので、それが力に変わっていった実感がありますね」

 パワーを蓄えて迎えた21年には、一軍初昇格、初勝利など徐々にステップを踏み、22年シーズンは開幕先発ローテーション入りを掴んだ。なかなか結果を残せず、コンディション不良も重なって4月下旬から二軍調整となったが、再びの試練も山崎は好機へと転じてみせる。

「ウエートはずっと継続していましたが、その時期に少し意識を変えて、重量や負荷など自分のマックスをどんどん上げていくようなトレーニングを加えていったんです」

 再昇格後、リリーフへの配置転換もピタリとはまり、以降は投げるごとに球速がアップ。同じく終盤に急成長した同い年の宇田川優希とともに強力な勝ちパターンの一角を担い躍動し続けた。

【次ページ】 「吹田の主婦」裸エプロンでブレイク!?

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