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「由伸が150キロ出したらしい」噂を聞いた中学時代のコーチは驚いた…「こんなに成長するんだ」“痛烈な一発”から始まった山本由伸の急成長 

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花田雪

花田雪Kiyomu Hanada

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posted2023/03/13 11:03

「由伸が150キロ出したらしい」噂を聞いた中学時代のコーチは驚いた…「こんなに成長するんだ」“痛烈な一発”から始まった山本由伸の急成長<Number Web> photograph by Getty Images

かつての指導者たちが「まさかプロに行くとは…」と口を揃えるほど、飛び抜けた選手ではなかったという山本由伸。今や球界を代表するエースに成長した

 ドラフト当時は、すでに『指名される』という情報が入っていたので、指導者たちも期待しながらその結果を見届けたそうだ。

「結果的に4位でしたけど、事前にはもう少し上位でという話も聞いていたんで『まだ指名されないんか』とドキドキしていました。いざ指名された瞬間は、感無量というか、やはり感慨深いものがありましたね」

 プロ入り後は年を追うごとに成績を上げ、あっという間にプロ野球界のトップまで上り詰めた。

 ただ、山本由伸とチームの関係は、今もあのころのまま続いている。

「正月に帰省したときには顔を出してくれます。今や沢村賞投手で金メダリストなので、こっちもどう接していいか一瞬戸惑いますけど、いざ会ってみるとあのころの笑顔は全然変わっていないんですよ。今、チームにいる子どもたちにとってはもちろんあこがれの大先輩で、ちょっと話しかけるのも緊張するみたいですけどね。子どもたちの前でキャッチボールをしてくれることもあるんですけど、みんな遠くから『すげー』って言いながら見つめていますよ(笑)。もっち近くで見ろ! って言っても遠慮しちゃってね。それくらい、あこがれだし雲の上の存在ですよね」

山本由伸(やまもと・よしのぶ)

1998年8月17日生まれ、岡山県出身。小学校1年生で伊部パワフルズに入団し、野球をはじめる。中学校時代は東岡山ボーイズで二塁手兼投手として3年時に全国大会にも出場。都城高校に進学後、2016年ドラフト4位でバファローズに入団。2年目から一軍に定着し、3年目以降はエースに。2022年にはNPB史上初めて2年連続で投手四冠を達成した。2023年WBC侍ジャパン代表。178cm、80kg。右投げ右打ち

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「中学生の山本由伸は“どこにでもいる普通の選手”だった」コーチが叱れなかった“クシャっと笑顔”「怒られないギリギリの見極めが上手い」

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