「勝敗」より選手と選手の「対戦」に注目

　客観的に見ても今回の日本代表は「格上」と評価され、韓国はオーストラリアと2位争いになるだろうというのが開幕前の大方の予想だった。韓国代表が予選直前に行ったオリックスや阪神との練習試合でも満足できる試合運びができず、初戦のオーストラリア戦でも痛い敗北を喫したことでさらに不安は広がっている。

1次ラウンドB組の開幕戦、オーストラリア戦を7-8で惜敗した韓国。勝負どころでのミスが目立つ試合となった　©AFP=JIJI PRESS

　そのためか、多くの韓国野球ファンは日本との試合について、チームとしての勝敗に拘るというよりは、選手と選手の「対戦」に注目している。韓国投手陣が大谷をどこまで抑えられるか、韓国打者たちがダルビッシュをどこまで攻略できるかを楽しみにしているのだ。今回の大会は韓国の野球ファンが勝ち負けに一喜一憂するのではなく、野球そのものを楽しみながら冷静に観戦できるいい機会かもしれない。

韓国代表チームが日本戦を諦めることはあり得ない

　そうはいっても、やはり韓国代表チームが日本戦を諦めることはあり得ない。ファンがどう感じていたとしても、選手にとっては「遊びのじゃんけんだとしても……」であることに変わりはない。そして、スポーツには「意外性」というものが付きものだし、日韓戦へのモチベーションはこれまでも想像以上の力を発揮させてきた。やはり日韓戦は楽しみである。

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