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「侍ジャパンお肉150人前+白米30合」「“たっちゃん”は器用に箸を…」あの焼肉店で何があった? 結束を固めた“大阪の夜”ウラ話
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byNaoya Sanuki
posted2023/03/09 11:16
ホームランを放った村上宗隆を頭ポンポンで迎える大谷翔平。決起集会のおかげでチームの雰囲気は上々、団結していざ世界一へ
「選手の方々はチームとしてみなさんの時間を過ごしたいと思いますので、私たち従業員はなるべくお邪魔にならないように、と心がけていました。皆さん物腰が柔らかくて本当にいい方でしたよ。注文もバラバラにされていたのですが、『すみません』とか『ありがとう』などと必ず声をかけてくださって、食器も大量だったので寄せておいてくれたり……。とても和やかで、和気藹々とされていたのが印象的でした」
そう話してくれたのは、店舗責任者の男性スタッフだ。決起集会の予約が入ったのは、当日の5日昼間。選手が来るということは事前に知らされておらず、通常通り営業していた店内は、突然現れた「ドリームチーム」の面々に一瞬騒然となった。
会場は個室だったが、すぐ近くには他の客席もあり満席だったため、ファンが写真やサインを求めるなどしてパニックにならないよう、扉を閉めて目隠しをしたり導線を確保したりと従業員が機転を利かせたという。
「150人前のお肉」より店員が驚いたのは…
世界一を目指す超一流選手たちは、胃袋も屈強だ。約4時間の決起集会の肉の注文はなんと、150人前。注文伝票の束は、厚さが15cmほどに積み上がったという。
「30人全員が5人前頼むなんてことは、普段あり得ないですからね。ただ、それ以上にびっくりしたのはご飯の量でした。米30合ぐらいが凄いスピードで無くなっていきましたから」(店舗責任者)
野球界の決起集会と言えば、かつては酒豪自慢が酒を飲み大いに騒ぐのが定番。過去のWBCの大会前の決起集会では、そんな豪快な場面もあった。しかし、今回のメンバーは肉に舌鼓を打ちながら白米をモリモリと平らげ、時にスマホで写真を撮り合うなど和気藹々。健康的で和やかなこの顔ぶれらしい時間を過ごして、気持ちを一つに高めた。