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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
侍ジャパンは実力段違いも油断厳禁…“韓国のイチロー”Jrと天敵34歳左腕、豪州のメジャー8勝腕など要注意人物は?〈WBC対戦国を知る〉
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNaoya Sanuki
posted2023/03/09 06:00
侍ジャパンと1次ラウンドで対戦する各国の状況は?
監督のデーブ・ニルソンは「ディンゴ」の登録名で中日でプレー。選手はMLBやマイナーを経験した選手も多い。顔ぶれは、昨年11月に侍ジャパンシリーズと銘打って2試合戦った時と重なっている。この時は8-1、9-0で日本が圧勝している。
33歳の右腕ワーウィック・ソーポルトはMLBタイガースで救援として8勝。韓国では先発投手として通算22勝している。同じく33歳の右腕、ティム・アサートンはアスレチックス傘下でAAAまで昇格。通算23勝。ただこの2人は11月の日本戦で先発して打ち込まれている。
先発はレッドソックスのマイナーで7年間、主として先発で投げたダニエル・マグラス、あるいは33歳の左腕、WBC3回目のスティーブン・ケントあたりではないか。
基本は継投で目先を変えるパターンで、多くの投手が登板するだろう。
打線の中心は11月の日本戦、2試合で3安打した27歳の内野手、ロビー・グレンディニングか。マイナー通算34本塁打の実績を持つ。また、ティム・ケネリーは36歳だが、俊足強打の外野手でリードオフマンを務めると目される。
予選通過を決めて余裕のある状態で戦いたいワケ
筆者は2013年、台湾のアジアシリーズで、オーストラリア代表のキャンベラ・キャバルリーが楽天には敗れたものの、韓国のサムスン、台湾の統一を破り優勝したのを見た。この時も有名選手はいなかったが、チームワークの良さが目立った。
4戦目、日本はすでに予選通過を決めて、余裕のある形で対戦したい。そこまでの勝敗次第では勢いに任せてオーストラリアが金星を奪う可能性もないとは言えないからだ。
率直に言って1次ラウンドプールBでは、日本の実力は群を抜いている。それだけに、敵は「相手チーム」ではなく「自分たちだ」と言なろう。
(「侍の強化試合成績編」につづく)
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