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「大谷翔平のスタンド上段連発」は数字以上の衝撃! あとは絶対的戦力の山本由伸、松井裕樹、山田哲人が万全になれば〈WBC強化試合成績〉

posted2023/03/09 06:01

 
「大谷翔平のスタンド上段連発」は数字以上の衝撃! あとは絶対的戦力の山本由伸、松井裕樹、山田哲人が万全になれば〈WBC強化試合成績〉<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

大谷翔平の合流によってWBC開幕前から盛り上がりを見せる侍ジャパン。強化試合の各選手成績を振り返ってみると……?

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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Naoya Sanuki

 いよいよ開幕するWBC。侍ジャパンの成績、そしてライバルとなるプールB対戦国を数字で検証する(全2回の2回目/「1次ラウンド対戦国を知る」編を読む)

 3月7日、京セラドームの強化試合は、筆者は内野上段席で見た。場内に入ると、筆者の目の前を白球がぐんぐん伸びていって、外野上段席に飛び込んだ。大谷翔平が打撃練習をしていたのだ。場内から大きなため息が湧き上がった。

 侍ジャパンが招集されて3週間、WBC前の壮行試合、強化試合6試合が終わった。チームと選手を総括していこう。

〈試合結果〉
2月25日(土)〇日本代表 8-4 ソフトバンク●/宮崎
2月26日(日)〇日本代表 4-2 ソフトバンク●/宮崎
3月3日(金)●日本代表 2-7 中日〇/名古屋
3月4日(土)〇日本代表 4-1 中日●/名古屋
3月6日(月)〇日本代表 8-1 阪神●/大阪
3月7日(火)〇日本代表 9-1 オリックス●/大阪

 勝敗はあまり関係ないとはいえ、それでも5勝1敗は悪くない。35得点16失点、直近3試合は1点しか奪われていないのも安定しているか。

 名古屋の試合までは日本側が主催する「壮行試合」で、MLBに在籍する選手は出場できなかった。大阪の試合からはWBC主催者らによる「強化試合」で大谷、ヌートバーなどメジャーリーガーも出場可能になった。以下、各選手の個人成績になる(※サポート選手の成績は含まない)。

先発陣:朗希は安定。山本由伸と宮城、戸郷はどうなる

〈先発/第2先発投手〉
佐々木朗希 2試0勝0敗0S 5回2安0本2球6振 率0.00
山本由伸 2試1勝0敗0S 6回6安1本1球7振 率3.00
今永昇太 2試1勝0敗0S 5回3安0本1球9振 率1.80
高橋奎二 2試0勝0敗0S 5回4安0本1球6振 率0.00
宮城大弥 2試0勝0敗0S 3.2回6安1本2球4振 率4.91
戸郷翔征 2試0勝1敗0S 4回5安1本1球3振 率4.50

 佐々木朗希はWBC公式球に適応しているように思われる。四球こそ2つ出しているが、破綻なく5イニングを投げた。

 山本由伸は2試合ともに失点している。3月6日の阪神戦では2回までは被安打1で片づけていた。しかし3回、2死から近本光司に159km/hの速球を右翼に本塁打を打たれると続く渡邉諒、板山祐太郎に連打されたり、カーブが抜けて大きく外れるシーンもあったが、どう立て直すか。

 第2先発はどうか。今永は速球を弾き返されるシーンがあったものの、快調に三振を奪っている。高橋奎二も大きな問題はなさそうだ。ただし宮城と戸郷はナゴヤで打ち込まれた。ともに若い投手であり、プレッシャーも感じているだろうが、宮城はボールとの相性があるのかもしれない。

ぶっつけ本番のダルビッシュ、大谷だが

 何より、このメンバーにダルビッシュ有と大谷翔平が加わってくる。

【次ページ】 救援:阪神戦での三者凡退で松井は復調なるか

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