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侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
「栗山監督は攻撃的な野球をしない」日韓野球を知り尽くす“野神”金星根(80歳)が指摘する侍ジャパンの弱点…ベタ褒めの日本人投手は?
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph byHideki Sugiyama
posted2023/02/27 17:00
史上最強と評される侍ジャパンを率いる栗山英樹監督
「日本のオーダーを見ると、走れる選手が少ないんじゃないかと思う。1番から9番を並べてみたとき、塁に出て走れると計算できるのは源田(壮亮)と中野(拓夢)くらいで、あとは牧(秀悟)がどれだけ走れるか。ホームラン打者が何人か揃っているから豪華なメンバーのように見えるけれど、国際大会はそんな簡単なものじゃない。
それに外野の守備も肩が弱く見えます。近藤(健介)と吉田(正尚)もそこまで肩は強くはない。鈴木(誠也)がライトに入るとして、あとは(ラーズ・)ヌートバーがどれだけの守備をするのか。(脚を計算して)周東(佑京)が外野に入った場合に問題になるのは、いざという時の代走者がいないこと。韓国にとっては戦いやすくなると見ています」
WBCをはじめとする国際大会では日本の機動力は武器になっていた。負傷したと報道された鈴木誠也が欠場となればかなりの痛手だが、金氏が足りていないと指摘する“走れる選手”を代わりに招集できれば起用の幅は広がるだろう。
「韓国打線は日本の投手に苦戦する」
一方、ダルビッシュ有や大谷翔平といったMLBで活躍する投手が揃った日本ピッチャー陣はどう見ているだろうか。
「大谷、ダルビッシュ、それに若い佐々木(朗希)らが優れている投手だということはもはや説明不要です。彼らは毎試合出るわけじゃありませんが(笑)、それでも(日本の投手陣は)韓国投手陣に比べてコントロールと変化球がいい。球数制限があるWBCでは投手リレーもカギを握る。次々にいい投手が出てくるので、韓国打線が攻略するのは簡単ではないですね」
そんな中で金氏が手放しで褒めるのは、ソフトバンク時代に苦しめれられた24歳山本由伸だ。