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4年前に聞いた藤浪晋太郎“メジャーのリアル評”「ぜひアメリカに譲ってほしい」…昨季3勝5敗も“復活の予感”が漂うワケ〈大谷翔平と同地区に〉
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byJIJI PRESS
posted2023/02/19 11:05
エンゼルス・大谷翔平と同地区のアスレチックスに移籍した藤浪晋太郎(写真は2014年オールスター)
実は2019年の夏前、藤浪の評価が高いという話をメジャー関係者から聞いた。その人物は今回の藤浪のエージェントになったボラス社の一人で、「FAの年数などを差し置いて、今、連れていきたい選手は誰ですか」という筆者の質問に、二人挙げたうちの一人が藤浪だった。
「あの上背と球速は魅力です。日本では良い起用をされていませんよね。それならぜひ、アメリカに譲ってほしいですよ」
大谷と同地区球団に移籍の奇縁
時は熟した。藤浪が所属するオークランド・アスレチックスは奇しくも、大谷のいるエンゼルスと同地区である。藤浪が大谷の近くにやってきて何を感じるのか、どう成長していくのか……。
「マウンドに行った時に、踏み出した足の位置がほとんど一緒だった。なかなかないことなので、驚きました」(藤浪)
「身長が190センチになってから、自分より大きい人はいないと思っていたんですけど、並んだ時に大きい人だなと思いました」(大谷)
センバツで邂逅を果たした時、二人はお互いに対してそう思ったという。
移籍話が絶えない大谷、1年契約という厳しい状況にある藤浪にとって、今シーズンは大事な1年となる。再び同じ舞台に並び立つ二人にとって、ターニングポイントになるような気がしてならない。初対戦を境にそれぞれの目標を実現していったあの時のように。
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