日本大には昨年春夏連続で聖地のマウンドを踏んだ山梨学院の144キロ右腕・榎谷礼央も進む。浜松商（静岡）だった祖父と父に続き、3世代に渡る甲子園出場で話題に。昨春初戦の木更津総合（千葉）戦では東京六大学リーグの早稲田大進学が決まった最速146キロ右腕・越井颯一郎と延長13回タイブレークの投げ合いの末、押し出し四球でサヨナラ負け、夏も初戦で天理（奈良）に敗れ、白星を挙げることはできなかった。戦国東都で夢のプロ入りへ再スタートを切る。

九州で研鑽を積むセンバツ第1号を放ったキャッチャー

　浦和学院（埼玉）2年春から捕手に挑戦し、背番号2を獲得した高山維月は福岡六大学リーグの九州共立大へ。昨春は大会1号となる本塁打をバックスクリーンに叩き込むなど、細身ながら長打力には定評があった。地元の福岡に戻り、まだ経験の浅いインサイドワークなどを磨く。

高山維月 ©JIJI PRESS

　U18日本代表として昨年9月に行われたW杯で主に2番右翼として全9試合中8試合にスタメン出場した九州国際大付（福岡）の黒田義信は南東北大学リーグの東日本国際大からプロ入りを目指す。俊足巧打の外野手は、2021年神宮大会の大阪桐蔭戦で今秋ドラフト1位候補の左腕・前田悠伍から本塁打を放つなど、長打力も魅力。4年間でどこまでスケールの大きい選手になるか楽しみな素材だ。

©Number Web

唐川侑は捕手→投手に再挑戦

　甲子園に出場していない指名漏れ選手の注目は常総学院（茨城）の154キロ右腕、バルザー・ジョセフ・ブライアンだろう。2月に大リーグのパドレスとマイナー契約を結んだ。2年秋から投手に転向したばかりとまだまだ伸びしろは十分。昨秋に右肘のトミー・ジョン手術を行ったため、当面はリハビリの日々が続くが、パドレスには同じ手術を経験したダルビッシュ有もおり、その存在は心強い限り。無限大のポテンシャルに期待がかかる。

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