2022年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
「松本(人志)さん最後まで怖い顔でした…」M-1決勝5位・真空ジェシカが明かす“ショック”「新審査員について、芸人がウワサしていた名前」
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2023/02/12 11:14
結成10年で2年連続M-1決勝出場となった真空ジェシカ。川北茂澄(ボケ、ネタ作り担当、右)とガク(ツッコミ担当)。おぎやはぎやアンタッチャブルと同じ人力舎所属
ガク 僕、ネタが終わったとき、今年は2年連続なので落ち着いてできました、みたいなことを言っちゃったんです。そうしたら、松本さんにいきなり「緊張が伝わってきた」って言われてしまって……。「恥ず!」って。真逆のことを言っちゃった。あそこで、まずダメージを受けてしまいましたね。
――その精神状態で、あの場面、よく返せましたね。松本さんに、ボケに対してガクさんのツッコミの声が大き過ぎると指摘され、さらにはボケとツッコミのバランスが逆の方がいいのではとまで言われ……。でもガクさんは「今からボケとツッコミを入れ替えるってことですか!」と応じてみせました。
ガク 無視するわけにはいかないんで。
川北 松本さんが強めのことを言って、出場者とやり合いみたいになった場合、だいたい松本さんは笑ってくれるんです。けど、僕らのときは最後まで怖い顔をしてました。
――そうでしたよね。ガクさんの言葉に対して、松本さんも「そうです!」と切れ気味に返して。
川北 すっごい顔してましたよ。
「俺たちのこと、またラジオでイジるんだろ」
――合計は647点。この時点では1位で、いちばん上の暫定席が与えられました。
ガク でも、もう敗退コメントばっかり考えてました。
――2人がネタを披露したあと、3番手が敗者復活枠で、予想通りと言いますか、オズワルドが勝ち上がってきたんですよね。
川北 暫定ボックスで、僕らの隣の席に来たんですよ。オズワルドのネタが僕らに次いで2位になったんで。そうしたら、畠中(悠)に「俺たちのことを、またラジオでイジるんだろ」と言われました。
ガク 卑屈なことを。
――オズワルドが最終決戦に進めるトップ3から脱落したとき、衣装のサスペンダーをイスの上に置いておくというボケをしました。あれは斬新でしたよね。
川北 ネタがイマイチだったので、必死だったんだと思います。
「さや香に獲って欲しかったです」
――真空ジェシカがトップ3から陥落したのは、6番手の男性ブランコのところでした。カメラが脱落者である2人を映したとき、すでに私服に着替え、荷物まで持っていました。もう帰ります、と。あれも斬新というか、お2人らしい演出でしたけど、よく着替える時間がありましたね。