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「1年前はJ2→ドイツ5部」上月壮一郎22歳の堂々1部デビュー…長谷部誠と握手、鎌田大地vs吉田麻也のW杯組対決も〈現地撮影〉
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2023/01/23 17:03
再開されたブンデスリーガ。鎌田大地や吉田麻也といったW杯組はもちろん、上月壮一郎といった新たな世代の躍動も見逃せない
後半序盤も、負けるわけにはいかないシャルケが攻勢に出る。立ち上がりには、FKから上月が頭で合わせるがGKに弾かれてしまう。これには上月も思わず悔しそうな表情を浮かべた。
61分、最初に交代のカードを切ったのはフランクフルト、上月と対面するクナウフが交代となった。これ以降マークが厳しくなり、上月の縦への突破は限られたものになっていったか。
70分、フランクフルトは引き続きボレとブタの攻撃的カードを切る。74分、上月はデビュー戦としては大きな爪痕を残し、お役御免でピッチを後にした。
前線に入ったボレと吉田が激しいやり合いを繰り広げる。しかし84分、ボレが吉田を振りきってゴール、また終了間際91分にはブタがダメ押しの豪快なシュートを突き刺した。
試合後には4人がそれぞれ言葉・握手を交わす場面も
結果としては3-0とフランクフルトの圧勝にも見える。ただボール支配率、シュート数などではシャルケが上回っただけに、両チームに結果ほどの差は見られなかった。それでも交代出場の2人がそれぞれゴールを決めるなど、選手層の厚さあってこそのフランクフルトの勝利でもあった。
シャルケの守備陣はなんとか吉田を中心に踏ん張っていたが、最後まで跳ね返し続けることはできなかった。試合終了後には、新旧の日本代表キャプテン、W杯代表チームメイトの鎌田と吉田、さらに長谷部と上月が言葉と握手を交わす様子も見られた。
フランクフルトはこの勝利で順位を2位に上げた。2月に入るとCLも再開され、過密日程が続いていく。昨季はELを優勝した鎌田だが、今季はCLでどこまで活躍するのかにも興味は集まる。
そしてシャルケは次節も上位RBライプツィヒが相手となるが、負けられない戦いが続く。
その中で上月にはチームの救世主になり、さらに結果を残し続ければ森保一監督率いる日本代表の新たな力になるチャンスがある。
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