「全日本を完璧にやってこそのファイナル女王」

　今回は長年同じコーチの元でトレーニングしてきた世界女王、坂本花織を抑えての優勝だった。SPは坂本に次いで2位だった三原は、演技終了後にリンク裏のグリーンルームの白いソファに腰かけて、暫定2位のイザボー・レヴィットと一緒にモニターで坂本の演技を見守っていた。坂本が彼女らしからぬミスを連発すると、二人とも驚きを隠せずに表情を硬くした。三原は自分の優勝が確定したが、後の表彰式まで笑顔は見せなかった。

暫定2位のレヴィットとともにモニターを見つめる三原　©Akiko Tamura

　その坂本とも、全日本選手権で再び勝負をすることになる。

「全日本では悔しい思い出が多いので、自分らしさを出したい。コンディションをしっかり整えて、集中力を楽しみながらスケートができるように。全日本を完璧にやってこそ、ファイナル女王が生きてくる。全日本だけ見ても、完璧だなと思ってもらえる演技がしたいです」と三原は強い決意を口にした。

　全日本選手権は、大阪で12月21日から開催される。

©Asami Enomoto

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