勝自身も慣れない環境下でのプレーに手応えを感じていた。

「すごく良かったです。アイアンショットがけっこうピンに絡んでいるところもありましたし、パターでいっぱいバーディーが取れたので、来年がすごく楽しみだなと」

　その“攻めるプレースタイル“は米ツアーで十分に通用すると片平も期待を寄せる。

「ロングヒッターだし、高い弾道でボールを止められるから、タイトなピン位置でも攻めていけると思います」

　米ツアーに挑む上で今のところ大きな弱点は見当たらない。あえて課題を挙げるとしたら、今大会でも3パットが数回あったことぐらいか。

「確かにそこは気になりました。でも、修正力は非常に高かったと思います。たとえ3パットしても、芝のスピードや芝目（芝の生えてる向き）などに徐々に対応し、微妙な2、3メートルを読みきってバーディーを決めてくるので」（片平）

米ツアー初勝利もそう遠くはない？

　大会最終日はボギーなし、6バーディーの「66」という完璧な内容だった。国内ツアーでも今季の4日目の平均ストロークは68.5962で1位。修正力の高さは実際に数字にも表れていた。

　勝は試合後のセレモニーで「色んなコースに行けますし、（旅先の）街並みや景色を見るのが好きなので（米ツアーが）楽しみです」と片平のインタビューに笑顔を見せた。コースなど経験値を積んでいけば早いうちに初勝利も見えてくるかもしれない。

「LPGA MEMBER」と記載されたボードを手に笑顔の勝みなみ。コミッショナーのモリー・マルコーと記念撮影　©︎Getty Images

　そんな勝とは対照的に、西村の表情は曇っていた。

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