Sports Graphic Number SpecialBACK NUMBER
[コスタリカは日本をどう見たか]スペイン戦での大敗が我々の目を覚ましてくれた
posted2022/12/09 08:02
![[コスタリカは日本をどう見たか]スペイン戦での大敗が我々の目を覚ましてくれた<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama/JMPA](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/7/4/1500wm/img_74a10c7ae91e90d032c9798de17bc099352788.jpg)
text by
![ヤシン・ケサーダ](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
ヤシン・ケサーダYashin Quesada Araya
photograph by
Takuya Sugiyama/JMPA
日本との試合、ある意味で我々コスタリカに選択肢はなかった。勝ち点3をとること。それが絶対的な条件だったからだ。コスタリカは初戦でスペインに7失点で大敗した。この日本戦で仮に引き分けに終わったとしても、得失点差などを考慮するとあまり意味をなさない。できれば複数得点での勝利を――コスタリカ国内にはそんな意見すらあった。
しかし、指揮官は知的だった。彼の采配と判断が優れていたのは、日本を前にリスペクトを持ち、インテリジェンスある戦い方を貫いたことだ。勝利が大前提ではあったが、前のめりになっていれば日本のカウンターにやられると判断し、慎重なアプローチで挑んだ。5人のディフェンダーを深いゾーンに配し、日本の2列目の選手のスペースを消し去った。ボールを保持されることは構わない。耐え、後半終盤へ持ち込む。ポイントは明確なゲームプランがあったこと。いわば自分たちを格下、弱者として認識できたことが勝因だった。
![](https://number.ismcdn.jp/common/images/common/blank.gif)