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三笘薫「環境に適応するストレスが…」 田中碧「ただ、やれる自信もある」カタールW杯で“スペインにリベンジ”東京五輪世代の輝き
posted2022/12/02 11:03
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Anadolu Agency/Getty Images
<名言1>
日本は若い選手を妙に持ち上げますよね。こっちだと10代で活躍しても記事にならないですもん。ぜんぜんですよ。若いとは見られていますけど、それがどのチームにも1、2人はいるから、まったく特別じゃない。
(堂安律/NumberWeb 2018年7月22日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/831394
◇解説◇
またしても世界を驚かせたのは堂安だった。
カタールW杯E組、日本vsスペインは現地時間1日に行われ、日本がスペインに2-1で逆転勝利。2大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。堂安は1点ビハインドの後半開始時からピッチに送り出されると、後半3分に右サイドから得意の左足でカットインシュートを放つ。痛烈な弾道の一撃はスペインGKウナイ・シモンも弾ききれずゴールネットを揺らし、値千金ゴールとなった。さらにはその3分後、田中碧の決勝ゴールを呼び込む起点のクロスも送り込んだ。
あまりにも鮮烈な結果を残し、ヒーローになった堂安。冒頭の言葉は、そんな彼がロシアW杯直後のタイミングで語っていたものだ。
堂安は2017年6月にオランダ・フローニンゲンに移籍し、ヨーロッパ1年目にいきなり29試合出場9得点という素晴らしい結果を残した。当時20歳ということで東京五輪、カタールW杯への“若手有望株”といった紹介のされ方が多かったが、本人としては同世代の選手と日々戦っているからこそ、年齢や世代論で持ち上げられるのは少し違うと感じていた。
そんな堂安は“意識する同世代の選手”について、このようにも語っていた。
「ムバッペ。同世代ではダントツですもん。フランス代表の10番ですし、年俸12億ぐらい稼いでるらしい。そういう選手を引きずり下ろせるように、日々練習しているんで」
ゴールというわかりやすい結果を、スターダムへと駆け上がるきっかけに。堂安の野心は決勝トーナメント以降もきっと燃えたぎるはずだ。
三笘薫は「環境に適応しようとするストレスが…」
<名言2>
想定外のことが起きやすい環境に適応しようとするストレスが、自分を成長させてくれる。
(三笘薫/Number1050号 2022年5月6日発売)
◇解説◇
日本中が揺れた田中碧のゴール。それを呼び込んだのは三笘だった。堂安から流れてきたパスを前田大然が詰めたもののわずかに届かず、ゴールラインを割ったかに見えたが、ファーサイドにスプリントした三笘が必死に折り返す。
その後VARによるチェックが入ったものの、ほんのわずかにボールがライン上にあったことが認められ、ゴールが認められた。三笘の決死のプレーが呼び込んだ決勝点と表現しても過言ではないだろう。