それに対する将棋連盟の常務会の見解はまだ出ていない（11月14日時点）。反則負けの取り消しと対局のやり直しは、重大な問題なので決着するまで難航しそうだ。

盤上の勝負の方がはるかに面白い

　10月28日の永瀬－佐藤戦の直後の両者の対局について紹介する。

　永瀬王座は10月31日に王将リーグで羽生善治九段と対戦した。永瀬は羽生に12勝4敗と大きく勝ち越していたが、逆転負けを喫した。

　その結果、羽生は5連勝してトップを保った。2023年1月から始まる王将戦で、藤井聡太王将（五冠）への挑戦が濃厚になっている。また、棋王戦で勝者組の決勝に進出した。

　佐藤九段は11月3日に棋王戦の準決勝で藤井五冠と対戦した。中盤で苦しい形勢だったが、終盤で驚異的な受け方で挽回し、きわどい寄せ合いを制した。佐藤は4戦目で藤井に初めて勝った。棋王戦の勝者組の決勝で羽生九段と対戦する。

　マスクの不着用問題よりも、盤上の勝負の方がはるかに面白い。

　2023年の初頭は王将戦と棋王戦で、羽生九段の3年ぶりとなるタイトル戦登場が期待されている。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。