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[第2戦 プロフェッショナル解説]今永昇太(DeNA)「同点3ランを生んだ塩見の見逃し」
posted2022/11/05 07:09
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
Nanae Suzuki
日本シリーズで僕がポイントとして見ていたのは“どこからでも得点できるヤクルト打線をオリックス投手陣はどのように抑えるのか”でした。
第2戦に先発した山崎福投手は、右打者へのクロスのインコース、左右関係なく投げられるチェンジアップ、さらにシュート系や落とすボールでヤクルト打線を抑えていました。村上選手に対しては、とにかくボールを上げさせないよう工夫をしてピッチングをしていたのが印象的でした。
5回からマウンドに立ったのは、以前からすごいボールに注目していた山?颯投手。無失点でバトンを受け絶対に緊張する場面、いきなり塩見選手に四球を与えましたが、その後ダブルプレーを取り、結果2イニングを抑え切りました。こういうゲームってどんなことが起こったとしても結果だけが正解なんです。山?福投手の状態がいい中、もし失点すれば「代えなければよかった」と言われるプレッシャーの中で投げ切り、中嶋監督の期待に100%応えたのは素晴らしかったと思いますね。