「あの足と肩はなかなかないものですが…」

　一方で未知数な素材だけに、不安要素もあることは間違いない。ショートの名手として知られる球界OB2人に話を聞いたところ、1人は「あの足と肩は日本の選手にはなかなかないものですが、（守備については）どこから手をつけようかという感じですよね」との評価。さらに、もう1人は「（現在の守備は）全く評価していません」と言い切っていた。

　スカウトの間でも、プロの世界でショートを担えるのか、気にする声が多かったことも事実である。また、バッティングも高いレベルの投手との対戦経験は他の候補と比べても少なく、多少の時間を要することも想像に難くない。

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　ただ、そんな課題がありながらも、早々に1位指名を決めたところに、ソフトバンクの覚悟が感じられる。“世界一の球団”を目指すためにも、既存の価値観を超えた選手を育てて見せるという宣言にも受け取れた。果たしてそんな気概を持った球団がソフトバンク以外にも出てくるのか。今年のドラフト会議の最初の大きな注目ポイントとなりそうだ。

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