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1年前は“ドラフト1位”と予想できなかった…ソフトバンクが指名公表「イヒネ・イツア」とは何者か? 守備の名手は“課題あり”とキッパリ

posted2022/10/13 11:02

 
1年前は“ドラフト1位”と予想できなかった…ソフトバンクが指名公表「イヒネ・イツア」とは何者か? 守備の名手は“課題あり”とキッパリ<Number Web> photograph by PPAB-lab.

ナイジェリア人の両親から受け継いだ高い身体能力を生かした打撃とスピードが魅力のイヒネ・イツア。ソフトバンクがドラフト1位指名を公表している

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西尾典文

西尾典文Norifumi Nishio

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 その発表に驚いたファンも多かったのではないだろうか。

 ドラフト会議を10日前に控えた10月10日、ソフトバンクの永井智浩編成育成本部長兼スカウト部部長が愛知県誉高校の188cm大型ショート、イヒネ・イツア内野手を1位指名することを公言したのだ。

 11日時点で、すでに巨人が浅野翔吾(高松商/外野手)、西武が蛭間拓哉(早稲田大/外野手)、日本ハムが矢澤宏太(日本体育大/投手・外野手)の1位指名を公表しているが、この3人が全国大会や世代別の侍ジャパンで活躍しているのとは対照的に、イヒネは甲子園だけでなく東海大会の出場すらもない。この夏も愛知大会の3回戦(2試合目)で早々に敗れている。

 いわば完全な“無印”と言える選手なのだ。

中学時代は控え、昨夏は下位打線

 そんなイヒネの無印ぶりはこれまでの球歴からもよく表れている。

 中学では同じドラフト1位候補である内藤鵬(日本航空石川/内野手)とともに軟式の強豪クラブチームの「東山クラブ」でプレーしていたが、内藤が当時から不動の中軸として活躍していたのに対してイヒネは最後まで控え選手だったという。

 誉高校に進学後も下級生の頃は目立つような選手ではなく、昨年夏の愛知大会でも下位打線で出場していた。この時点でイヒネが翌年のドラフト1位で指名されることを予想していた人は皆無だったはずだ。

 イヒネの名前がスカウトの間から頻繁に聞かれるようになったのは今年の春からだ。

【次ページ】 ローカル大会に10人のスカウトが集結

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