プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
フェリス卒“スターダムの貴婦人”桜井まいが内に秘めた狂気と変身願望「女子プロレス界のダース・ベイダーになりたい」《特別グラビア》
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2022/10/07 17:03
その経歴から“リングの貴婦人”と称される桜井まい。ユニット移籍やハードコアマッチを経て、プロレスラーとしての成長を実感しているという
“お嬢様レスラー”の素顔とは?
“フェリス卒のお嬢様”と称されることも多い桜井だが、リングを離れたプライベートはどう過ごしているのだろうか。
「休みの日ですか? 普通のジムに行ったり、あとシュートボクシングのジムにも通っています。それとスーパー銭湯。サウナが好きなんですよ。最近はあまり家から出ないですね。外に出るのは好きですが、家の中も楽しい。いま、料理に凝っていて。まず、お皿から入るんですよ。お気に入りのお皿を買って、ランチョンマットを敷いて、それに合う料理を作って、写真撮って……。でもSNSに上げるわけじゃないんです。単なる自己満足かな(笑)。クリームシチューが好きです。洋風の白いお皿に、かわいいコップを脇に置いて、パンを添えて。実はご飯派なんですけど(笑)」
コロナ禍以前、桜井は旅行にもハマっていたという。
「時間があると一人旅。とにかくギッシリ予定を詰めるんです。時間を有効に使えるように」
予定をびっしり詰め込んで、「さあ次」と移動している桜井の姿を思い浮かべてしまう。
「私と一緒に旅行に行ったら大変ですよ。前に友達に『しんどい』ってさんざん言われたことがあります(笑)。友達を私のペースに巻き込んだらかわいそうだから、一人旅を始めたんです」
話を聞くかぎりではマイペースな性格のようにも思えるが、実際はどうなのだろうか。
「性格? 子どものころはマイペースと気遣いの両面かな。今はマイペースで、物事ハッキリしたい性格ですかね。韓国に留学した時に、それまでの私のおっとりした性格じゃ生きていけないと感じて、それから自分の芯はしっかり持つようになったと思います。今では一人でも海外へ行きますし、社交的な方だと思いますけど、昔は人見知りで、自己紹介もできないネクラなタイプでした。ただ、友達がネアカだったので、引っ張られて、引っ張られて、明るくなっていったのかもしれませんね(笑)」
桜井にとって、応援してくれる友人たちは心強い存在だ。
「デビュー戦の時は中学、高校の友達と知人が40人も来てくれたんです。この間もそのうちの一人に会ったら『ビッグマッチの時、呼んでね』って言ってくれました。ただ、親はまだスターダムを見に来てくれたことがないんです。『自分の子供が戦ってるところは怖くて見られない』と言われ、プロレスをすることも反対されていたけど、(アクトレスガールズでの)デビュー戦に来てくれてからは応援してくれています。今度初めてスターダムの興行に来るみたいで、『(知人を)20人くらい連れて応援しにいくね』と言ってくれました(笑)」