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復帰3戦目の“ホールインワン”に渋野も拍手! プロ20年目・上原彩子(38歳)の再スタート「できる限りアメリカでゴルフを続けたい」
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2022/09/29 17:01
怪我などの影響で1年近く米ツアーを離れていた上原彩子。12月で39歳を迎えるが「うまくなりたい」とスイング改造に着手した
同大会3日目、上原は初めて渋野日向子と同組でプレーした。
「終日、雰囲気がすごく良かったですよ。まず試合前の練習場で渋野選手が上原選手に『お願いします』と挨拶し、ティーオフ前も談笑して。試合中にナイスショットが出たら、お互い『ナイス!』と声をかけていました」(片平)
ホールインワンが決まると渋野が拍手するなど、同組のみんなで「おー!」と盛り上がった。
上原も成長著しい後輩たちの逞しい姿に刺激を受けている。
「(渋野は)技術的にも上手いんですけど、特にマネージメントがしっかりしていて。たとえば10番パー5では、左奥のピンに対して、無理に2オンを狙わず、しっかりレイアップしてました。絶好調じゃなくても、要所要所でバーディを取ってスコアを作っていたのはやっぱり上手さなのかなと思います。
古江彩佳ちゃんとはまだ回ったことがないので、データ的にしか見れていないのですが、どんなコースでもしっかりスコアを作っているので、やはりマネージメントがしっかりしているのかなと想像しています」
「どんどんアメリカでチャレンジしてほしい」
それは“群雄割拠”と言われる国内ツアーでも同じ。若手選手たちのコースマネージメント力の向上をこう推測する。
「国内ツアーの若手も上手いですよね。以前、鈴木愛ちゃんと話をしたときに、自分たちがナショナルチームだった頃の内容と全然違っていました。海外からコーチ、トレーナーを迎え入れて、『こんなに細かくやるんだ』と驚いたほど徹底して指導しているみたいです。世界に通用する若手が育っているのはJGA(日本ゴルフ協会)の力でもあると思いますし、そういった意味では、どんどんアメリカでチャレンジしようと思う選手が増えたらもっと嬉しいなという気持ちはあります」
日本でもアメリカでも若手の活躍は目覚ましく、選手の入れ替わりが激しい女子ゴルフ界。今週、上原も出場する「ボランティア・オブ・アメリカクラシック」では、出場する132選手のうち、上原と同い年、または年上の選手はわずか4名のみとなっている。
そんな“ベテラン”の域に達した上原だが、今回は初めて試したことがある。それは一人旅だ。