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「久保建英が信頼され始めた」証拠かも…ソシエダサポの「Take,Take」に日本人カメラマンが感じた“海外組あるある”とは
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2022/08/30 20:00
エルチェ戦の久保建英。イサクの移籍があったものの、ソシエダは敵地で勝ち点3を確保している
右寄りのトップに入った久保には、相手左サイドバックのモヒカがタイトにマークに付く。試合を通して激しい攻防が繰り広げられた。
序盤、久保はシルバとの連係でマークをかいくぐり鋭いシュートを放っている。また久保が中盤へ降りると、モヒカも徹底マークで久保に食いついて自身のポジションを離れた。
20分にはメンデスがそのスペースへ走り込み、パスを受けると落ち着いて――冒頭に挙げたゴールを奪った。スペースを作り出す、見つけ出す、そこへ走りこむ、パスを送る。
先発出場するソシエダMF全員が得意とするプレーであり、ソシエダらしいゴールだった。
イサクがいなくなり“久保の相棒”となったのは18歳
久保とツートップを組むのは、同じく今季加入18歳のアリ・チョウだった。若いが縦への突破が魅力的だ。この日、ボックス内で勝負を挑み、PKを獲得している。このPKはミケル・メリノがチップキックで狙ったところ、エルチェGKバディアに阻まれてしまったのだが……。
後半もソシエダが攻勢に出る。シルバの飛び出しから、ボックス内で久保がチャンスを掴むが、シュートを打ち切るまでには至らなかった。暑さの影響もあったか、ソシエダの運動量が落ちてくると、徐々にエルチェがペースをつかんだ。
78分、久保とシルバはピッチを後にした。
終了の笛が鳴ると、両チームの選手がピッチに崩れおちる場面を目にした。勝者にも敗者にも厳しい暑さだったことが窺えるシーンだった。
久保に感じる「ワンタッチのシャッターチャンス」
ここまでソシエダの3試合を撮影してみて――イメージが共有できており、パスが返ってくるという信頼からか、久保もワンタッチでパスを送るようなシャッターチャンスが以前より多く感じる。
そして今までのチームに比べると、久保が相手陣内でプレーする時間が増えた。そのため撮影ポジションとの距離が近づき、1試合のシャッターチャンスが多くなったのだ。
また、よりアップで表情にフォーカスできるシーンも増えた。ただ試合撮影後、写真セレクトの時間も長くなったのは嬉しい悲鳴か。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。