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村上宗隆が「王貞治・落合博満・松井秀喜らの全盛期」を22歳で超えそう… “三冠王+61本塁打ペース以外もスゴい”史上最強級の記録

posted2022/08/29 17:00

 
村上宗隆が「王貞治・落合博満・松井秀喜らの全盛期」を22歳で超えそう… “三冠王+61本塁打ペース以外もスゴい”史上最強級の記録<Number Web> photograph by Kyodo News

1試合5安打4打点など、DeNAとの首位攻防3連戦で11打数9安打4本塁打9打点。村上宗隆の打棒には恐ろしさすら感じる

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 筆者は先週、セのペナントレースで、DeNAがヤクルトを大逆転する可能性について書いた。それが“村神様”の逆鱗に触れたのかもしれない。お怒りを鎮めたまえと言いたいような、すさまじい打棒である。

 ここまで凄まじいと――タイトルがどうの、三冠王がどうのと言う次元ではない。今年の村上宗隆は、NPB史86年の上でも傑出した成績を残す可能性が高い。

藤村、小鶴、松井、王、落合の名前が並ぶ「RC」

 筆者はこのコラムでRC(Run Create)というセイバーメトリクス系の数値を使っている。これは安打、塁打、四死球、三振、盗塁、盗塁死、犠打、犠飛、併殺打と打撃のほぼすべての要素に特定の指数を掛けて、複雑な計算式で算出したもの。

 その後WAR(Wins Above Replacement)という、さらに精緻な指標ができた。ただWARは守備、投球も含めた膨大なデータを加工するため、データが揃っていない過去の選手との比較は難しい。

 そこで、比較的算出しやすいRCのNPBの個人シーズン5傑を出すと以下のようになる。

152.58 藤村富美男/1950年(大阪)
140試527打191安39本146点21盗100球 率.362
152.24 小鶴誠/1950年(松竹)
130試516打183安51本161点28盗89球 率.355
150.18 松井秀喜/2002年(巨人)
140試500打167安50本107点3盗114球 率.334
149.60 王貞治/1973年(巨人)
130試428打152安51本114点2盗124球 率.355
149.58 落合博満/1985年(ロッテ)
130試460打169安52本146点5盗101球 率.367

 上位2人は1950年のセ・リーグの打者である。この年は、ラビットボールという反発係数の高い公式球を使ったため、極端な打高投低となった。大阪・藤村の191安打は1994年にイチローが210安打を打つまでNPB記録。松竹・小鶴の161打点は今もNPB記録だ。

 3位が2002年、巨人からヤンキースに移籍する前年の松井秀喜、続いて1973年、最初の三冠王を取った巨人の王貞治。1985年、これも三冠王のロッテ落合博満となる。

 RCは本塁打や打点、安打などに加え、安打数や四球などの数値もモノを言う。また試合数、打数の多い方が数値が上がる。三冠王を差し置いて松井が上位にくるのはこのためである。

現時点での村上の「RC」はどうなっているのか

 では、8月28日時点での村上宗隆のRCはどうなっているか?

【次ページ】 松井、バレンティンと比べても異常な“本塁打方向”

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