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「横浜反撃」の“キーマン”DeNAソト、復調のきっかけは4kg減量と…「来日1年目のやり方に戻した」「石井(琢朗)コーチの存在が大きい」
posted2022/08/29 11:03
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
Sankei Shimbun
リーグ首位のヤクルトスワローズを猛追すべく、真夏の快進撃を見せてきた横浜DeNAベイスターズ。球団新記録となるホーム17連勝など、シーズンスローガンである『横浜反撃』を具現してきたチームが波に乗れた要因を、頼れる助っ人外国人であるネフタリ・ソトは次のように語る。
「今季は例年以上にチームの雰囲気はいいし、本当に一人ひとりが自分の仕事に集中できている。誰かがミスをすれば、それを誰かがカバーする。そういった流れができているからこそ、チームは勝つことができていると思うよ」
仲間たちを信頼している様子が窺える口調。ソトがDeNAに入団をして、今季で5年目になる。来日1年目から2年連続ホームラン王を獲得するなど脅威の対象となっていたソトではあるが、ここ1~2年はコンディショニングが整わず、本来の実力を発揮できない状況にあった。
今季のソトは不調を乗り越え、“決勝打”を伸ばした
しかし今季のソトは違う。開幕前は右手首痛、シーズンに入っても背中の痛みや新型コロナの陽性判定を受けるなど耐え忍ばなければいけない時間はあったが、徐々にコンディションを上げていき、7月の月間打率は.306、OPS.は934、また8月16日からの8連勝中には10打点を挙げるなど十分な成績を残している。
ホームランはトータルで13本(8月28日現在、以下同)と物足りなさを感じるものの、特筆すべきは、試合の勝利を決定づける“決勝打”の数である。ソトは決勝打をチームトップとなる10試合で放っており、首位打者争いをする佐野恵太の7試合や、得点圏打率でリーグトップクラスの牧秀悟の8試合を上回り、ここ一番での勝負強さが目立っている。佐野や牧より100打席以上少ないことを考えれば、ソトのチームに対する貢献度がどれほど高いか理解できるだろう。
今季は主に6番を任されているが、佐野、牧、宮﨑敏郎のクリーンナップ後につづくソトは、相手からしてみれば非常に危険な存在であることは想像に難くない。
“減量”で体のキレが生まれ、バッティングの状態が上がった
この夏場の復調についてソトは、理由のひとつとして“減量”を挙げている。