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「横浜反撃」の“キーマン”DeNAソト、復調のきっかけは4kg減量と…「来日1年目のやり方に戻した」「石井(琢朗)コーチの存在が大きい」
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph bySankei Shimbun
posted2022/08/29 11:03
8月19日、ダメ押しの3ランを放つソト。不振だった昨季までと今季の変化について質問すると…
「石井コーチが提案してくれた練習がソトには合っているようで、自分から毎日やりたいと言い取り組んでいます。また良いときも悪いときも石井コーチはソトに声を掛け、前日の試合の振り返りなどをし、互いに意見を交わしています。ソトにとって、このコミュニケーションが非常に重要だそうです。自分から石井コーチに話すことで、頭の中が整理できると言っていました」
インプットとアウトプットのバランスは言うまでもなく大事なことであり、ソトの“心技体”の均衡を石井コーチが保ってくれている。
いや、自分ではまだベテランとは思ってないよ
気がつけばソトも33歳。ベテランの域にさしかかっているが、本人は「いや、自分ではまだベテランとは思ってないよ」と笑う。しかし実際問題、加齢によるパワーの衰えなどは感じているのだろうか。そう問うと、ソトはかぶりを振った。
「たしかに多少は疲れを感じるようになったかもしれないけど、フィジカルやパワーに関してはまったく衰えは感じていないし、むしろ股関節の使い方などは野球人生のなかで感覚的に一番いいとさえ思っているよ。これもオフからシーズンにかけ取り組んでいるエクササイズのおかげだよ」
そう言うとソトは力強く頷いた。妥協することなく継続することが大事なのだ、と。
「球場内はもちろん球場外でも自分のやるべきルーティンをこなすこと。例えば僕や宮﨑といった年長の選手が、そういった姿勢を見せることができれば、若い選手もつづいてくれるだろうし、いい影響を与えることができるからね」
ほぼ通訳いらずで、若手と積極的にコミュニケーション
背中で語りチームを引っ張る存在。前出の天野通訳は、その姿勢のみならず、ソトは若い選手たちと積極的にコミュニケーションを取りチームを鼓舞していると証言する。