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マンC最終兵器は20歳怪物ハーランド、マネ・南野が去ったリバプールやチェルシー期待の新戦力は?《プレミアBIG6最新序列・布陣》
posted2022/08/13 11:00
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph by
Sports Graphic Number/Getty Images
マンチェスターC:ハーランドは欧州制覇へのラストピース
アブダビの首長が実権を握り始めて15シーズン目となる今季、悲願の欧州制覇を果たすべく、ノルウェー代表FWアーリング・ハーランドを獲得した。“リーサル・ウェポン”とも、“パズルのラストピース”とも言われる22歳の怪物は、かつてマンチェスター・シティで活躍したアルフィーを父に持つ新エース候補だ(母国のモルデでストライカーとしてのイロハを教えたのは、宿敵マンチェスター・ユナイテッドの前指揮官オレ・グンナー・スールシャールだが)。
大きくて強いうえに速くて巧く、凄まじい決定力を備えるニューカマーは、セルヒオ・アグエロ以来となる生粋の点取屋でもある──「得点するために生まれてきた」とはペップ・グアルディオラからの評だ。11シーズン前にそのアルゼンチン人の先達がクラブを初のプレミアリーグ優勝に導いたように、ハーランドはCLのトロフィーをもたらせるだろうか。
リバプールとのコミュニティーシールド(1-3の敗北)ではビッグチャンスを2度もフイにしたが、ウェストハムとの開幕戦では自ら獲得したPKを沈めて先制し、さらにケビン・デブライネのスルーパスから鋭く決めて2-0の勝利の立役者となった。この2点目の形はチームの新たな武器になりそうだ。ショートパスを繋いで最後は左右のボックス奥から折り返して仕留める流れこそ、7シーズン目を迎えるグアルディオラ監督のシティの代名詞だったが、今後はより直線的にゴールに迫る型も磨いていくだろう。
プレミア3連覇とCL制覇への障壁があるとすれば
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ラヒーム・スターリングとガブリエウ・ジェズスを放出した前線はハーランドと多機能型のフリアン・アルバレスで補填し、フェルナンジーニョが去った中盤の穴はイングランド代表カルビン・フィリップスが埋める。だが移籍したアレクサンドル・ジンチェンコの後釜に見込んでいたマルク・ククレジャはチェルシーに奪われ、現時点でペップ流のレフトバックの動きができるのはジョアン・カンセロくらい。このポルトガル代表が不測の事態に陥れば、左利きのCBアイメリック・ラポルトを回すか、3バックで対応するか。
中盤から前線までをハイレベルにこなすベルナルド・シウバの移籍も囁かれているが、デブライネやフィル・フォデン、ジャック・グリーリッシュ、コール・パーマーといった面々も似た特性とクオリティーを備えており、大きな問題にはならないだろう。
それよりも、どちらも初のプレミアリーグ3連覇とCL制覇への障壁となりかねないのは、大一番で指揮官が繰り出しがちな突飛なアイデアと、窮地に立たされた時に痛感するピッチ上のリーダーの不在か。