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プロ野球PRESSBACK NUMBER
外国人担当スカウトが断言「女性問題を抱えている選手は活躍しない」…プロ野球“史上最悪の助っ人”は「ケガをしてるのにディスコに」
posted2022/08/02 11:02
text by
菊地高弘Takahiro Kikuchi
photograph by
Getty Images
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外国人選手の出来はプロ野球のペナントレースの明暗を分ける。それゆえ、新外国人選手のスカウティングは各球団にとって死活問題になる。不思議と「アタリ」の新外国人選手が多い球団もあれば、残念な成績の選手ばかり呼んでくる球団もある。その成否を分ける分水嶺はどこにあるのだろうか?
かつてヤクルトに、ことごとく「アタリ」の外国人選手ばかりを発掘する名スカウトがいた。その名も中島国章。イタリア人の父と日本人の母の間に生まれ、愛称は「ルイジ」。ヤクルト時代にかかわった選手はテリー・ブロス、ドゥエイン・ホージー、ロベルト・ペタジーニ、ジェイソン・ハッカミー、アレックス・ラミレス、ケビン・ホッジス、ディッキー・ゴンザレス、リック・ガトームソンなど枚挙にいとまがない。
とくにラミレスは巨人、DeNAでもプレーし、外国人選手として初めて2000本安打を達成する名選手になった。中島さんはその後2004年から巨人で国際部参与として外国人選手の獲得業務に携わり、2012年に定年退職している。
新外国人選手評…「今年ならウォーカーですね」
現在もテレビでプロ野球を見るという中島さんに「気になる新外国人選手はいますか?」と尋ねると、すぐに一人の選手の名前が挙がった。
「今年なら(アダム・)ウォーカー(巨人)ですね。彼の場合は日本で試合に出られて、毎試合4打席立てるチャンスをもらえる喜びにあふれている。ホームランを打って他の選手と一緒に喜ぶシーンも見ましたが、チームに溶け込もうと一生懸命ですよね」
ウォーカーにはMLBでのプレー実績はない。独立リーグから日本に流れ着いた格安外国人は、ハングリー精神をむき出しにしてオールスター選手になるほど活躍している。
中島さんは他にもライアン・マクブルーム(広島)の名前も挙げている。
「右方向にも打てるし、フォークのような落ちるボールもうまく見られるようになってきています。日本のピッチャーは上下の攻めをしてきますが、経験して研究できる選手は成功します」
マクブルームはMLBでのプレー経験はあるとはいえ、通算6本塁打と主戦場はマイナーリーグだった。