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日本代表生き残りへ“E-1ラストチャンスを生かした5人”とは? 3ゴールの相馬勇紀、最大の発見・町野修斗と“化けそうなマリノス勢”

posted2022/07/28 11:08

 
日本代表生き残りへ“E-1ラストチャンスを生かした5人”とは? 3ゴールの相馬勇紀、最大の発見・町野修斗と“化けそうなマリノス勢”<Number Web> photograph by Etsuo Hara/Getty Images

E-1で目立った相馬勇紀や町野修斗、海外組を含めても常連の谷口彰悟や山根視来……彼ら国内組が日本代表を突き上げられるか

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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Etsuo Hara/Getty Images

E-1サッカー選手権優勝を飾った日本代表。今後のメンバー生き残りへ、存在感を放ったJリーガーは誰か。3試合を現地取材したライター飯尾篤史氏に挙げてもらった。

 国内組にとってカタールW杯のメンバー入りを懸けたラストチャンスという位置付けだったE-1サッカー選手権。香港に6-0、中国と0-0という結果で迎えた韓国との最終戦に3-0と勝利し、4大会ぶりの優勝を果たした。

 大会終了後、「9月の欧州遠征に連れて行きたいと思った選手はいるか?」との質問を受けた森保一監督はきっぱりと「イエス」と答えた。果たしてアピールに成功した選手は誰なのか。W杯アジア最終予選を戦い、すでにA代表の常連となっている谷口彰悟、山根視来(ともに川崎フロンターレ)を除き、5人のプレーヤーをピックアップする。

JFLのアマ契約→代表に駆け上がった小池の熱さ

★小池龍太★
横浜F・マリノス/右サイドバック
1995年8月29日生まれ
今大会:2試合出場0得点

 右サイドハーフの水沼宏太や宮市亮(ともに横浜F・マリノス)と好連係を築き、「右から崩す」というチーム戦略を支えるキーマンとなった。状況に応じてアウトサイド、インサイドと立ち位置を変え、ときにボランチのような位置でゲームメイクの役割も担った。インテンシティの高さとデュエルの強さも魅力で、韓国のアタッカーにも仕事をさせなかった。その韓国戦の3点目のアシストとなったニアゾーンへの飛び出しは、走力、センス、技術が集約された小池の真骨頂と言える。

 JFAアカデミー福島卒業後、JFLのレノファ山口加入時はアマチュア契約。そこからJ3、J2、J1へと駆け上がり、ベルギーのロケレンでもプレーした。2戦目の中国戦後には「これまで培ってきたストーリーがあるので、思い切り表現しようと思っていた」と語ったが、「ずっと来たい場所だった」という代表チームでプレーする喜びは、2試合を通してその熱いパフォーマンスから確かに伝わってきた。

パリ世代・藤田譲瑠チマの成長が著しい

★藤田譲瑠チマ★
横浜F・マリノス/ボランチ
2002年2月16日生まれ
今大会:2試合出場0得点

 香港戦ではやや硬さが目立ち、ポジション取りにも迷いが感じられたが、韓国戦では実に堂々とプレーし、快勝の立役者となった。20歳はフィールドプレーヤーでは最年少。成長著しいとは、まさに今大会の彼のようなことを言うのだろう。

 所属するF・マリノス、U-21日本代表で見せているボールハントや散らしのパスだけでなく、韓国戦ではバイタルエリアへと積極的に足を運んで決定的な仕事をこなした。なかでも素晴らしかったのが、相馬勇紀へのアシストとなったクロスだ。よく逆サイドまで見えていたな、よくピンポイントで合わせたな、と思わせるファインプレーで、その瞬間、横内昭展コーチの「ブラボー!」という声が聞こえてくるようだった。

【次ページ】 大会のMVP相馬が東京五輪世代の競争をアツくする

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