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巨人不振の根源に「勝利の方程式・整合性なきリリーフ起用」 成績で見ると盤石ヤクルトとの差は歴然〈セ唯一の救援防御率4点台〉 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byHideki Sugiyama

posted2022/07/26 06:00

巨人不振の根源に「勝利の方程式・整合性なきリリーフ起用」 成績で見ると盤石ヤクルトとの差は歴然〈セ唯一の救援防御率4点台〉<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

“魔の8回”と呼ばれるなど、巨人のリリーフ陣が機能していないのは数字でも明らかだ

3試合延期の巨人は96試合消化だからまだいいが……

<NPB第18週の成績 2022年7月19日~7月24日>

〇セ・リーグ
阪神5試4勝1敗0分 率.800
ヤクルト5試3勝2敗0分 率.600
広島5試3勝2敗0分 率.600
中日2試1勝1敗0分 率.500
DeNA5試1勝4敗0分 率.200
巨人2試0勝2敗0分 率.000

 毎週新型コロナ陽性者のニュースがあるが、今週は巨人で70人以上の新規陽性者。中日との3試合が延期に。巨人はそれでもリーグ1の96試合消化しているからいいが、中日は最少の89試合。今後の日程が気がかりだ。

・個人打撃成績10傑 ※RCは安打、本塁打、盗塁、三振、四死球など打撃の総合指標
菊池涼介(広)21打10安2点 率.476 RC5.09
村上宗隆(ヤ)16打5安2本5点 率.3125 RC4.80
佐藤輝明(神)18打7安1本2点 率.389 RC4.58
秋山翔吾(広)17打7安2本6点 率.412 RC4.52
佐野恵太(De)21打8安1本3点 率.381 RC3.85
坂倉将吾(広)20打7安3点 率.350 RC3.39
野間峻祥(広)23打9安1点 率.391 RC3.38
福田永将(中)7打4安1本1点 率.571 RC3.26
オスナ(ヤ)17打5安1本3点 率.294 RC3.20
宮崎敏郎(De)20打8安 率.400 RC3.06

 広島は菊池が大当たり。また新加入の秋山も3番で2試合本塁打など実力を発揮した。坂倉、野間も好調で、ヤクルトの村上も引き続き調子をキープしている。本塁打はヤクルト村上と長岡秀樹、広島・秋山の2本塁打、打点は秋山の6打点が最多だった。盗塁は5選手が1盗塁だった。

・個人投手成績10傑 ※PRはリーグ防御率に基づく総合指標
小川泰弘(ヤ)1登7回 責0率0.00 PR2.73
小澤怜史(ヤ)1登1勝6回 責0率0.00 PR2.37
ガンケル(神)1登1勝6回 責0率0.00 PR2.37
ウィルカーソン(神)1登1勝5.2回 責0.00率0 PR2.21
伊藤将司(神)1登1勝7回 責1率1.29 PR1.73
入江大生(De)3登4回 責0率0.00 PR1.56
サイスニード(ヤ)1登1勝6回 責1率1.50 PR1.34
青柳晃洋(神)1登1勝6回 責1率1.50 PR1.34
西勇輝(神)1登6回 責1率1.50 PR1.34
濱口遥大(De)1登1敗6回 責1.50率1.50 PR1.34

 完投、完封投手はいない。ヤクルトは小川が7月22日の広島戦で7回零封、小澤が19日の巨人戦で6回零封。救援では阪神の岩崎優が3セーブ、浜地真澄、湯浅京己が3ホールドと阪神勢が優秀だった。

パでは柳田、吉田正ら主軸打者が復調か

〇パ・リーグ
オリックス6試5勝1敗0分 率.833
ロッテ5試4勝1敗0分 率.800
楽天5試2勝2敗1分 率.500
ソフトバンク5試2勝3敗0分 率.400
西武6試1勝4敗1分 率.200
日本ハム5試1勝4敗0分 率.200

 オリックスが好調、まだ5位だが5割を超え、パは1~5位までが勝越し。日本ハムがリーグの全借金を背負う形になっている。

・個人打撃成績10傑
柳田悠岐(SB)18打8安3本6点 率.444 RC7.58
吉田正尚(オ)22打9安2本4点 率.409 RC7.13
辰己涼介(楽)16打7安2本3点1盗 率.438 RC6.77
杉本裕太郎(オ)21打7安4点1盗 率.333 RC5.51
荻野貴司(ロ)15打8安3点2盗 率.533 RC5.21
茂木栄五郎(楽)16打8安3点1盗 率.500 RC5.17
宗佑磨(オ)23打8安3点 率.348 RC4.73
高部瑛斗(ロ)21打9安3点1盗 率.429 RC4.58
茶谷健太(ロ)11打5安3点 率.455 RC4.15
川越誠司(西)14打6安2点1盗 率.429 RC3.98

 リーグの実力派打者がそろい踏みした印象。今季開幕からパッとしないソフトバンク柳田は7月24日のオリックス戦で2本塁打を放った。オリックス吉田は規定打席に復帰して打率2位につけた。本塁打は柳田の3本塁打、打点は柳田、日本ハム今川優馬の6が最多。盗塁はロッテ荻野、オリックス若月健也、楽天・小深田大翔の2が最多だった。

・個人投手成績10傑
椋木蓮(オ)1登1勝8.2回 責0率0.00 PR4.07
山本由伸(オ)1登1勝8回 責0率0.00 PR3.76
千賀滉大(SB)1登1勝8回 責0率0.00 PR3.76
山岡泰輔(オ)1登1勝7回 責1率1.29 PR2.29
瀧中瞭太(楽)1登1勝7回 責1率1.29 PR2.29
高橋光成(西)1登7回 責1率1.29 PR2.29
小野郁(ロ)4登1H3.8回 責0率0.00 PR1.56
オスナ(ロ)3登1S1H3回 責0率0.00 PR1.41
佐々木千隼(ロ)2登1勝3回 責0率0.00 PR1.41
宋家豪(楽)3登1H3回 責0率0.00 PR1.41
津森宥紀(SB)3登3回 責0率0.00 PR1.41
北山亘基(日)3登1H3回 責0率0.00 PR1.41
森脇亮介(西)3登1敗2H3回 責0率0.00 PR1.41

 オリックスの新人椋木はデビュー2戦目の7月20日の日本ハム戦で9回2死までノーヒットノーランだった。さらにデビューから14.2回でまだ無失点である。山本由伸は23日のソフトバンク戦で8回零封。ただし120球は気になる数字か。ソフトバンク千賀は21日楽天戦で8回零封。こちらも125球を投じている。

 救援ではオリックスの平野佳寿が2セーブ、西武の森脇亮介、本田圭佑、水上由伸、先発から救援に転向したオリックス山崎福也が2ホールドを挙げた。

 7月26日から始まるオールスター戦は、過去パが86勝セが80勝11分、今季はコロナ禍で多くの代替出場選手が出ると予想されるが、どんな戦いになるだろうか。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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