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マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「12球団スカウトがホメる」外野手から、DeNAスカウトが「今年のトップクラス」と語る左投手まで…“甲子園予選”で見たい高校生ドラフト候補
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph bySankei Shimbun
posted2022/07/14 17:03
京都外大西高、西村瑠伊斗外野手(3年・180cm77kg・右投左打)。「12球団のスカウトがこぞってホメる」という
じゃあ、いったい誰が1位なんだ。そういうボールと雄大なスケール。マウンドの立ち姿がデカい。話を聞くのに向き合って立ったら、もう向こう側が見えなくなるほどの骨格の大きさ。もうひと回り、もっとデカくなりそうだ。
不覚をとったという春の御殿場西戦以降、高校どころか、全国の大学、社会人まで、ドラフト候補の快腕・剛腕、ずいぶん取材して回っているが、いまだ、安西叶翔ほどの「うなりを上げるボール」にはお目にかかってはいない。
7月も3週目に入って、全国で「甲子園予選」が進んでいる。始まるとあっという間なのが、この大会だ。
毎朝、スポーツ紙を開いて、最初に目が行くのが高校野球のページ。ビッシリ並んだ対戦カードの下に並んでいるのは「敗者」たちだ。まず、そこを横にずーっと眺めていくのがクセになっている。
毎日、全国で試合の数だけ敗者が生まれる。これも、「トーナメント」の残酷な現実だ。
3年生にとっては、もう高校野球ができなくなってしまうその日。
どうか、その日まで無事に、全力で、渾身のプレーが続けられて「高校野球の卒業式」を迎えられんことを、お祈りする。
<前編から続く>