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線審を「告げ口女」扱い、会見で寿司モグモグ… 大坂なおみ設立会社の顧客1号キリオスの“極悪言動”と日本人関係者が明かす“意外な素顔”
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byGetty Images
posted2022/07/04 17:13
世界ランク5位のチチパスを3-1で下し、4回戦へ駒を進めたキリオス
会見に「握り寿司3貫」を持ち込み…
2019年のローマ・マスターズではコートでラケットを投げ、ベンチを投げ、挙句の果てに試合を放棄したこともあるキリオスだから取材している身からすると唾くらいでは驚かない。むしろそのあと記者会見に現れたときのほうが衝撃的だった。その手には握り寿司1パック。席につくやいなや、ふたを開けてしょうゆをかけ、フォークで突き刺し、ガツガツと貪りながらの会見の始まりだ。バナナくらいなら食べた選手も過去にいたかもしれないが、寿司はどうだろう。2019年にはロジャー・フェデラーが立ち上げた『レーバー・カップ』で、質問に答える前にビールを一本飲み干したキリオスだったが、どちらがよりマナー違反かと問われれば、人によって意見の分かれるところだろうか。
No chopsticks for your sushi, @NickKyrgios? #Wimbledon pic.twitter.com/0OtfS1mByX
— Wimbledon (@Wimbledon) June 29, 2022
質問の合間に1個ずつ食べ、会見が終わる頃には平らげていた。ゴミを全部持って帰った点だけは褒めよう。
3回戦はまさかの対戦相手が荒れ出す
2回戦は楽勝だったので何事も起こらなかったが、第4シードのステファノス・チチパスとの3回戦がまた荒れた。ただし荒れたのはどちらかというとチチパスのほうだ。観客席にボールを打ち込み、キリオスのアンダーサーブに苛立ってやけくそに打ったボールがスコアボードを直撃し、ポイントペナルティをとられた。接近戦になるとあきらかにキリオスを狙って強打したショットもあった。これほどチチパスを苛立たせたのは、1セットアップからセットオール、セットダウンと進んだ試合展開のせいだけではない。最初にチチパスが観客席にボールを打ち込んだ場面からキリオスはずっと「失格じゃないのか。ジョコビッチは失格になったじゃないか。スーパーバイザーを呼んでくれ」としつこく要求した。
最終的に1万ドルの罰金で済んだチチパスだが、試合後にはキリオスへの憎悪の言葉が止まらなかった。