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大谷翔平「いい投手が出てきてもいける雰囲気」下馬評を覆す好調ぶりでポストシーズン進出を狙う、エンゼルスが迎える夏の正念場 

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四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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posted2022/06/02 20:00

大谷翔平「いい投手が出てきてもいける雰囲気」下馬評を覆す好調ぶりでポストシーズン進出を狙う、エンゼルスが迎える夏の正念場<Number Web> photograph by Getty Images

5月終了時点で投手としては3勝3敗、防御率3.45。野手としては打率.249、11本塁打の大谷

 だからこそ、公式戦がまだ100試合以上残っているとはいえ、エンゼルスにとって中盤戦の6月は、極めて重要な1カ月となる。というのも、ヤンキースをはじめ、メッツ、ドジャースと「地区首位」の強豪との対戦が相次いで組まれており、勝ち星を伸ばすことはそう簡単ではないからだ。開幕後の2カ月間で、勝率5割以下のチームに20勝11敗と大きく勝ち越した一方で、5割以上のチームに対しては7勝12敗と分が悪いのも、決して偶然のデータではない。防御率3点台の先発陣に対し、救援陣が4点台と、ブルペン勢が徐々に疲弊し始めている点を不安材料と指摘する声も聞こえる。

戦力のテコ入れはなるか?

 5月終盤からの東海岸遠征を前に、名将ジョー・マドン監督は、あらためてチーム全体の士気を高めるかのように言った。

「これまで通りプレーするだけだ。自信を持ち続けること。メンバーはそろっているし、誰だってこういう期間を経験したくはない。気持ちを入れ替えて次の試合に臨むしかない」

 今季からはポストシーズンのフォーマットが変更され、出場枠は各リーグ6チームとなった。5月終了時の順位を当てはめると、エンゼルスは第6シードの「圏内」におり、有力候補であることは間違いない。だが、現状の戦力だけで長丁場のシーズンを勝ち抜けるほど、メジャーの世界は甘くない。

 この1カ月間で、新たな補強を含め、しっかりと戦力を立て直してポストシーズン争いに踏みとどまるのか。それともこのまま失速してしまうのか――。

 今や米国でもスーパースターとなった大谷が、これまで無縁だったポストシーズンの華やかな舞台で躍動する姿を望んでいるのは、おそらく日本のファンだけではない。

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