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“5.4億円級の守田英正”に強豪移籍の噂… 同等以上の成長率、市場評価アップした日本人は?〈ポルトガル勢の活躍度をA~C評価〉
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byGualter Fatia/Getty Images
posted2022/05/25 11:02
ポルトガルで進境著しい守田英正。スポルティング移籍の噂もある
ポルティモネンセで復活しつつある中島翔哉の評価は……
<FW中島翔哉(27、ポルティモネンセ、元日本代表、元東京ヴェルディ、FC東京など。ポルトから期限付き移籍)>:B+
リーグ22試合1得点3アシスト、カップ3試合1得点2アシスト
計25試合(1982分)2得点5アシスト
市場価格:350万ユーロ(約4.7億円)→350万ユーロ(約4.7億円)
2017年8月にFC東京からポルティモネンセへ移籍し、最初のシーズンにリーグ戦29試合で10得点12アシストと大ブレイク。日本代表にも招集され、アル・ドゥハイル(カタール)を経て2019年7月に強豪ポルトへ迎え入れられた。しかし、コロンビア代表FWルイス・ディアス(現リバプール)とのポジション争いに敗れ、アル・アイン(UAE)へ半年間貸し出された後、昨年8月末、今年6月末までの期限付きで古巣ポルティモネンセへ復帰した。
アル・アイン在籍中の昨年2月に負った腓骨骨折と靭帯損傷のリハビリを終え、10月下旬にリーグ戦で初出場。以後、先発出場を続け、チームの攻撃の中心として活躍している。
以前と比べると得点が少ないが、クラブ副会長のポンテは、「故障をして長期間の治療とリハビリを余儀なくされると、ベストコンディションを取り戻すには多少の時間がかかる」と説明する。
それでも、今月14日のリーグ最終節でバー直撃のミドルシュートを放ち、決勝点のお膳立てもして、地元紙からこの試合のMVPに選ばれた。ポルティモネンセへの期限付き移籍は、6月末まで。ポルトとの契約は2024年6月末まであるが、今季、ポルトは中島抜きでリーグを制覇しており、来季の戦力構想に入る可能性は高くない。
期限付き移籍を延長して来季もポルティモネンセでプレーするのか、あるいは他クラブへ貸し出されるのか――。どこでプレーするにせよ、中島の完全復活を期待したい。
マンCが保有権を持っている食野はどうだったか
<MF食野亮太郎(23、エストリル、元U-23日本代表、元ガンバ大阪、マンチェスター・シティから期限付き移籍)>:C
リーグ9試合1得点、カップ2試合0得点
計11試合(218分)1得点
市場価格:450万ユーロ(約6.1億円)→400万ユーロ(約5.4億円)
スピードとテクニックを生かしたドリブル突破と巧みなシュートが持ち味の左ウイング。2019年8月にガンバ大阪からマンチェスター・シティへ移籍したが、すぐにハーツ(スコットランド)へ貸し出された。2020年9月からポルトガル1部リオ・アヴェへ期限付き移籍した後、今季はエストリルへ貸し出された。
昨年8月のアロウカ戦に途中出場すると、左サイドを引きちぎって中へ切れ込み、右足でシュートを決めた。しかし、その後はポジションを奪い切れず、今季のプレー時間合計は218分だった。
エストリルへの期限付き移籍は6月末に満了するが、現時点で来季の所属先は不明。まだ若いだけに、捲土重来を期待したい。