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「バナナマンの日村さんはもう瞬殺でしたね(笑)」草野仁78歳が明かす、異色すぎた深夜番組『草野☆キッド』秘話
text by
荘司結有Yu Shoji
photograph byTakahshi Shimizu
posted2022/05/14 11:02
数々の番組の「顔」を務めてきたTVキャスターの草野仁さん(78)。学生時代から抜群の運動センスで数々の伝説を残してきた人物でもある
――(#1)でも学生時代の陸上選手時代の話をお聞きしましたが、トレーニングを続ける中でマスターズに挑戦したいとか思ったりはしませんか?
草野 いや、実は「草野☆キッド」という番組内でもマスターズ陸上に挑戦する企画が動いていたんですよ。東海大の先生に教わったりしてね。それでいよいよ最後の練習のときに、スターティングブロックに左足のスパイクが刺さって抜けなくなってしまって……。結局肉離れで欠場して、仙台までマスターズ陸上を見学しにいきました。
足を痛めたことを引きずって今も挑戦せずにいるんですけど、もう少し年を重ねてからでもいいからチャレンジしてみたいという気持ちになってきています。80歳を越えて世界記録を持っている日本人選手もいらっしゃるみたいなんで、私も頑張れるかなと(笑)。
――やはり挑戦するとなると100mでしょうか?
草野 100mとそれから父の専門だった砲丸投げをちょっとやってみたいなと思っています。
伝説的番組『草野☆キッド』で対戦した“意外な芸人”
――草野さんと言えば、「リンゴを片手で握りつぶした」「分厚い電話帳を真っ二つにちぎった」など、数々の伝説が残っていますよね。すべて本当のエピソードなのでしょうか?
草野 それはですね、さっきも少しお話しした深夜バラエティ番組「草野☆キッド」でやったものなんです。お笑いコンビの「浅草キッド」のお二人が「草野さんは真面目そうにしてるけど、実は肉体派だというのを出したら面白いんじゃないか」と企画しましてね。辞書をちぎるとか、クルミを指で割るとか。還暦を過ぎていたのに、色々な企画をやらされました(笑)。
――「草野☆キッド」で草野さんの超人ぶりが発揮されたのですね。番組内では他にどんな企画をされたのですか?
草野 第一回目の放送では相撲をとりましたね。なんと最初に出てきた相手は、バナナマンの日村勇紀君でした。子どもの頃から相撲が好きだったらしく、多分そこそこ強かったんでしょうね。でも、バン!と組んだらさほどではないなと。押すと見せかけ、出し投げてもう秒殺でした(笑)。
次に出てきたのはデッカチャンだったかな。瞬間的に身体が反応して外掛けでバーンと倒して。「ああ、やっぱりセンスあるな自分」といい気になりましたけど、その延長戦でですね、元幕内力士の時津洋さんが登場したんです。
――なかなかハードな企画ですね。