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《侍ジャパンの4番同士》3年ぶりの再会は満面の笑みでハグ…鈴木誠也が憧れの先輩・筒香嘉智の前で2本塁打、3打点と絶好調だったワケ
posted2022/04/15 06:00
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Getty Images
かつて「侍ジャパン」の4番を担ったパイレーツ筒香嘉智とカブス鈴木誠也が、4月12日、ペンシルベニア州ピッツバーグにあるパイレーツの本拠地PNCパークで再会を果たした。試合前、パイレーツの打撃練習が始まると、鈴木誠也は真っ先に一塁側ベンチから飛び出し、筒香の元へ走り寄った。満面に笑みを浮かべた筒香は両手を広げて鈴木を出迎え、力強いハグを交わした。
メジャー1年目の鈴木にとって、初めての遠征は以前から心待ちにしていた貴重な時間だった。日本在籍時の筒香と鈴木は、同じセ・リーグでしのぎを削ってきた一方で、オールスターをはじめ、2017年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では侍ジャパンのメンバーとしてともに戦った。筒香のメジャー移籍などに伴い、昨年の東京五輪で4番を引き継いだ鈴木にすれば、3歳年上の筒香は手本とする存在だった。
「日本の時からずっとあこがれている先輩ですし、いろいろとこっちに来る前に話を聞かせてもらったりしたので、会えてすごくうれしかった。僕も筒香さんの活躍を見て刺激されながらやってきたので、こういう場所で一緒にできるのはすごくうれしく思います」
プライベートでも親密な二人
同じ代理人事務所「ワッサーマン」と契約していることもあり、プライベートでも頻繁に連絡を取り合う間柄だった。昨年来、鈴木がメジャー球団と移籍交渉を行った際には、筒香がアドバイスを送り、鈴木の挑戦を後押しした。ただ、過去数年来のコロナ禍の影響もあり、直接会うのは2019年以来、約3年ぶりだった。
「なんかちょっと安心したというか、敵チームですけど日本人選手とやっているのはすごく安心感があって、なんかうれしかったです」
久しぶりに兄貴分の笑顔を見てリラックスした鈴木は、「5番右翼」で出場した初の敵地で持ち前の勝負強さを存分に発揮。第2打席に右中間へソロ本塁打をたたき込むと、第3打席には左翼席へ2打席連続アーチを掛けた。カブスは鈴木のソロ本塁打2本による2得点に終わったが、結果的に2-1と1点差で接戦を制した。