スポーツ名言セレクションBACK NUMBER
「能力では松坂大輔より上」佐々木朗希20歳と松川虎生18歳の完全試合 巨人・槙原-村田の30代バッテリーでも緊張したのに…
posted2022/04/11 11:02
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Naoya Sanuki
<名言1>
自分が頭に描いていることを言語化できる人間になりたいですし、それが憧れです。
(佐々木朗希/NumberWeb 2021年3月1日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/847192
◇解説◇
プロ2年目を迎えようとしていたタイミングでの言葉だ。大船渡高校で163kmをマークして「令和の怪物」として騒がれた佐々木は、ルーキーイヤーの2020年は身体づくりに専念し、一軍だけでなく二軍でも登板ゼロだった。
その過程において、最大の魅力であるストレートだけでなく変化球やコントロールのクオリティに磨きをかけ、シーズンを戦うための肉体づくりについても学ぶ意欲は非常に高かったという。
興味深いのは、言語化を大切にする姿勢だ。当時の佐々木朗希は「まだまだぜんぜん自分の思っていることを言葉に出来ない。それがもどかしい」と語っていたそうだが……甲子園球場でプロ初勝利を挙げた際のヒーローインタビューを筆頭に、10代とは思えない落ち着いたコメントを残してきた。
それは20歳となった2022年4月10日の完全試合達成でもしかりだった。この日の投球でよかった点を問われると「ストライク先行で早いカウントで勝負できたので」と語るなど、自らのピッチングを冷静に振り返っていた。
能力やポテンシャルでは松坂大輔のさらに上
<名言2>
能力やポテンシャルでは松坂大輔のさらに上。
(潮崎哲也/Number1002号 2020年5月7日発売)
◇解説◇
「平成の怪物」松坂大輔の現役時代を知る潮崎が、「令和の怪物」佐々木朗希をこのように絶賛したのは2020年のことだった。
ひときわ注目を集めるルーキーだった佐々木朗希。高校歴代最速の163kmをマークした怪腕について、潮崎は「大輔も1年目からよかったけれど」と前置きして、佐々木の潜在能力の高さを絶賛していた。
当時の潮崎は「スタミナとかは大輔の方がある」と、まだまだ発展途上の部分が多い点も指摘しているが、順調に成長したら――そんな想像をしたくなるほど、佐々木はロマンにあふれた原石だったのだ。