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《マスターズ連覇へ》松山英樹と早藤キャディは優勝が懸かった18番ホールで、なぜ笑った? 2人の絆を物語る驚きの助言「ふざけてください」 

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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photograph byYoichi Katsuragawa

posted2022/04/07 11:04

《マスターズ連覇へ》松山英樹と早藤キャディは優勝が懸かった18番ホールで、なぜ笑った? 2人の絆を物語る驚きの助言「ふざけてください」<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

王者としてオーガスタに戻ってきた松山英樹。心強い相棒と共に連覇を目指す

 中学時代から先輩・後輩関係にある2人は2019年からタッグを組み、ついに初勝利を掴んだのが昨年のマスターズだった。

 兄弟のような2人だが、長く続いた未勝利の間の道のりは決して平坦ではなかった。試合中や練習中、互いに苛立つシーンも少なからずあった。苦難を乗り越え、学生時代とは違う信頼関係を築いて勝った。極限状態にもかかわらず「ふざけて」で分かり合える、阿吽の呼吸が彼らにはある。オーガスタでの感動は「お辞儀」のシーンだけで語られるものではない。

 ディフェンディングチャンピオンとして臨む2022年。キャディのつなぎに刻まれる選手登録のナンバーは慣例で「1」になる。

 直前のコンディションは望んだものではない。松山は1カ月前に首から肩甲骨にかけての痛みを発症し、復帰戦にしたマスターズ前週の大会も途中棄権した。

 そんな時だからこそ、隣の弟分のバックアップも頼りにしてやまない。

「将太が僕のゴルフを見てきて3年。僕がどういう性格かもわかっている。ぶつかることも多々あった。これからもあると思う。でも、それはそれで楽しみもある」

 経験と、強い絆が頼れる武器。

 4日間、72ホールの長い戦いが始まる。

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