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「松本さんも好きじゃないんやな…」ゆにばーすが語るM-1漫才の“変化球”と“ストレート”論争「銀シャリさんが正統派って違和感あった」
posted2022/04/03 17:01
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Miki Fukano
「M-1で優勝出来たら、自分は引退する」と公言してきた川瀬名人(37歳)。コント漫才からしゃべくり漫才に変えて、3度目の決勝進出を果たした2人が語るM-1の正統派論争(全3回の2回目/#1、#3へ)。
――前回、決勝に進出した2018年は、はらさんが「川瀬の目がなかった」というくらい川瀬さんは緊張していたそうですが、今回はそんなことはなかったですか。
はら 前回は、ヤバ過ぎましたから。その点、今回は、いつも通りできてましたね。
川瀬 前回の記憶はまったくないんで。
――毎回、M-1準決勝のMCを担当しているはりけ~んずの前田(登)さんが、川瀬さんが極度に緊張しているのとは対照的に、はらさんはいつもすごく落ち着いていると話していました。
はら ははははは。私みたいなタイプは緊張したら、お客さんが笑ってくれないというのもわかってきたので。だから、M-1というものをあんまり重く考え過ぎないようにはしてます。
――前田さんいわく、全般的に女性芸人の方が落ち着いているそうですね。
川瀬 習性みたいなもんなんですかね。
――本当かどうかわかりませんが、前田さんは、本番直前になると、男性芸人が臭くなるとも話していて。その理由として「命の危険を感じると体臭を発するから」だと語っていました。
川瀬 男って、勝手に自分を主人公にしちゃうじゃないですか。そんで、勝手に緊張するんですよ。
はら 川瀬は、わかりやすくえずいていますからね。あっちが緊張しているぶん、こっちが余計に冷めちゃうというのはあります。
「しゃべくり漫才には知名度も必要なんですよ」
――ゆにばーすは、一昨年のM-1あたりから、発する熱量がぜんぜん変わりましたよね。
川瀬 コント形式の漫才から、完全にしゃべくり漫才に変わったからでしょうね。
――それって、でも、すごい大変なんですよね。
川瀬 そうです。大変なんです。ただ、そんなものは何の加点対象にもならないですからね。
――以前はコント形式だったというのは、そちらの方がもともと性に合っていたからなのですか。